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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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助け合い-1

「それでねっ!ショッピングモールに行って風馬君に犬耳バンドをつけたの!そしたらもー可愛くて可愛くて!」
「……。」

私と巴ちゃんのいつものお店で他愛もない談話をする。

「そのお返しに彼が私にお洒落なティアラをプレゼントしてくれて、私もうぅー嬉しくて嬉しくて。」
「はぁー。」
「今年は逃したけれど来年はハロウィンでお互いコスプレしようと思うんだけど貴女はどう思う?」
「…あいつめ。」

楽しそうに会話をする私に対し巴ちゃんは向こうの窓に頬釣りで視線を向けっぱなしで時よりぶつぶつと何かを口にし、私の話に耳を傾ける気などさらさらなく。

「巴ちゃん!」
「もごっ!?」

ポカーンと空いた口にオールドファッションを詰め込み。

「どうした、若葉。」
「それはこっちの台詞だよ、どうしたの?ボーとしちゃって。」
「あぁごめんね、ちょっとね!」
「あいつめ…って呟いてたみたいだけどなんかあった?」
「別に、何でもないよ!それより何?彼とスポーツ以外で汗掻いたって?」
「そんな、私たちは別に!」
「穏やかそうで激しいわねアンタたち。」

もごもごとオールドファッションを食べる。

「あぁーあこんな時にそんな話を聞くと少し妬いてしまうわ。」
「…巴ちゃん、やっぱり何かあったんでしょ?話してよ。」
「いいよ!大した事じゃないし、そんな事よりアンタの話が聞きたいわ。」
「……。」

やけに明るく振る舞い、店員にコーヒーのお替りを注文する。


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