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デスティニーオンザトイレ
【ファンタジー 恋愛小説】

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デスティニーオンザトイレ〜天使の常識は人間の非常識!?〜-2

「まずは絵梨、こちらに来なさい、その中で寝てるのは健太殿の姉と教えておいただろう?全くはしたない・・・」
そうラピウスが言うと絵梨は姉貴の安眠の邪魔は止めた。
「健太殿、事情を全て話したいのだが居間をお借りしてよろしいだろうか?」
こうして居間でオレは詳しい事を聞くのだった。「まず天使の存在意義なのですが、私達は所謂人の生き死に即ち寿命を決定し、魂を天国、もしくは地獄に導くのが役目です。そして天使というのは人と神の子なのですが・・・いかんせん、娘の神の血は濃すぎるのです。人間界で言う病気なのです。私の娘は天使界でも位が高く、死なす訳には行きません。その為私はずっと娘を助ける方法を探し、ついに見つけました、それが人間と娘をブラッドライン、あ、あの赤い糸です。あれで結び娘に絶えず人間の血を別け与えるということでした。しかし、それを人間に強要することは重罪で、罪にならないためには娘が先ほど貴方に話したであろう3つの約束を守るしか方法はなかったのです。」
「すなわちオレはドナーみたいな役目を娘さんの為にしなきゃいけないんすか?一生・・・あと、オレやっぱ天使にならなきゃいけねぇの?」
「はい、お願いしたいのです・・・そして貴方には娘が仕事をする時と天界に行くときのみ一時的に天使になっていただきたい」
「・・・一日、考えさせてください。」
結局ラピウスはそれだけ言うと空に消えていった。
「ゴメン・・・ホントに自分勝手だよね・・・」
ラピウスが帰ってから先に口を開いたのは絵梨だった。
「しゃーねぇよ、親父さんは絵梨がそんだけ大事なんだよ。」
「そっかな・・・でも・・・健太に悪すぎるよね・・・私健太とラインで結ばれた時これで助かる!!と思ってはしゃいじゃった・・・健太の気持ちなんか考えずにね・・・」
そういうと絵梨は涙をその綺麗な瞳に宿していた。
「(天使、やってやろーじゃねぇか)」
「絵梨、オレがお前と親父さんのわがまま聞いてやるよ」
「・・・ぇ?」
「だから今日からオレとお前は血を分けた夫婦だ・・・なんか信じらんねぇけどよろしくな」
そうオレが言うと彼女は涙を浮かべながらも笑顔を繕ってオレに抱き付いていた。
この次のオレの話はまた今度な。


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