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デスティニーオンザトイレ
【ファンタジー 恋愛小説】

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デスティニーオンザトイレ〜天使の常識は人間の非常識!?〜-1

「ぅわぁぁぁぁ」
夜中の3時誰もが寝静まったであろう頃、オレはうなされ目を覚ます・・・
理由は悪夢、それもリアルにオレの背中から羽根が生えるという最悪な夢・・・
話は数時間前に遡る。オレは所謂大学受験てのを間近に控えひたすら勉強する身で、今日も物理の講義を予備校で受けてまっすぐ家に帰る途中だったんだが・・・
その帰り道、突然尿意を感じたオレは近くにあっあた古ぼけたトイレに入り、うなされる原因となったアノ事件に遭遇した訳だ。
・・・あの後香田は
「ぇっと、とりあえず詳しい事は明日!えーこれが私の携帯の番号だから、連絡してね〜!!その・・・ぇー・・・ダ・・・ダーリン・・・」そういうと香田はどこかに行った訳だが・・・当然一人残されたオレは一人ノリツッコミを始める。「可愛かったな・・・、よし、夫として頑張って行こう!!・・・って、ええ?これマジかよ!?現実?真実?あの香田が天使でオレの嫁!?ええ?そしてこの糸消えねぇ・・・」
そして不安に襲われる
「しかもオレ人間やめなきゃいけねぇの!?嫌だぁ!!!」
その後家に帰ってからは勉強なんか捗る訳なく、仕方なく床に就いたがこの様って訳だ。
「ぁー寝れねぇ・・・羊でも数えるか」
そう独り言を言った直後だった。
チャイムの音が築18年の中島邸に鳴り響く。
「ぐ、ぐわっ、だ、誰だ!?今3時だぞ?」
そういいながらオレは玄関に向かう為部屋を出る。
ここで少しオレの家庭について話しておこう。オレは幼少期、両親を亡くして今は姉貴と二人暮しだ。お金は両親の遺産でなんとかなる。なので先頭きって怒鳴りでる親父とかはいない訳だ。
「健太・・・なぁに?・・・この音・・・」
噂をすればなんとやら、姉貴も起きてきたみたいだ。
「佳奈(かな)姉は、寝てて。オレが出るよ」
なにか嫌な感じがしたオレは姉貴を寝室に押し戻した後、急ぎ足で玄関前に立つ。
「いま、開けます。いったいこんな時間にどなたです・・・・・か・・・・・」
「ダーリーンー!!!!」
刹那オレは己の目を疑う、そりゃそだろ?さきほどの悪夢の元凶が真夜中に訪れてきたんだからよ。
「こ、香田?な、なんでいるんだよ!!」
「ん?言ったじゃないか、また明日って・・・それに!私達は仮にも夫婦なんだぞ?ちゃんと下の名前で呼んで・・・」
「こ、香田・・・じゃなかった、ぇーっと、絵梨!ぁ、確かに今は明日だけど・・・って早すぎだ!」
「天使に人間の常識を説かないの!ぁーここがダーリンと私の愛の巣なのかぁ・・・ん?女の臭い・・・」「意味わからん・・・愛の巣ってお前はここに住む気なのか?」
「まさか女連れ込んでるの・・・?許さないわ・・・ダーリンをたぶらかす女は私の敵よ!!」
これには驚いた、わずか数時間で香田・・・いや絵梨はオレにべたぼれだ・・・ってまずい!!全然オレの話は聞かず勘違いしてやがる・・・
だが時すでに遅しって奴で絵梨は姉貴の部屋に一直線に向かっていた。
「ま、まて絵梨!!その人はオレの大切な人なんだ!!」
今思えば我ながら間抜けな言い方だと思う。オレの姉だ!!って言えば言いのにオレの大切な人って言ってしまったんだからな・・・
「な、妻の私より大切!?ぜ、絶対許さないわ!!」し、しまった、火に油を注ぐとはまさにこの事、まずい・・・絵梨が姉貴の部屋に入っていく、非常にやばい、そう思った時だった。
「やめなさい、絵梨」
オレは驚いて、声をあげた主を見上げる。そう、見上げたそれは間違いなく、自身の羽根で浮いていた。
「君が、中島健太くんかね?」
「は、はい。あ、あの貴方は・・・人面蝶ですか・・・!?」
「な、失礼な!!私は絵梨の父親、ラピウスだ」
「あんたが絵梨の父親!?」
なるほど通りで絵梨がドアノブを握って硬直している訳だ。


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