投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

横浜発 7:54の最初へ 横浜発 7:54 26 横浜発 7:54 28 横浜発 7:54の最後へ

-3


メールで言われた時間まで時間をつぶして
待ち合わせ場所に行ってみると、そこにはすでに矢野さんがいた。

「ごめんなさい。待った?」
「いや。俺が早く来た」

私たちはそれが自然であるかのように手をつなぐ。
「ちょっと打ち上げに挨拶だけしていい?」
「いいけど。研修の打ち上げなんでしょう?私が行っていいの?」
「大丈夫。打ち上げは研修の担当者だけだから」

連れて行ってもらった場所は
矢野さんの会社からほど近い居酒屋で
たぶん、お姉ちゃんに前に聞いたトコだろう。

奥の座敷にはたくさんの人がいた。
二人で入口近くの場所に座ると矢継ぎ早に言葉が飛んできて。

「矢野さん、紹介して」
その質問に、矢野さんは笑いながら
先週の土曜日にフットサルの時と同じように私を紹介する。

「先日、俺をナンパした長谷川さん」

でも、相手が会社の人だからか、私のことは名字で紹介した。

「あ、この人が矢野さんをナンパした子?」
そばにいた男性も遠くの女の子もびっくりする。
「あの噂の?」

「そう。俺をナンパした子」
「この子か!」
「そうそう」

嬉しそうに矢野さんが答えた。

もういいよ。ナンパで。
そう思って苦笑したら

「え〜。矢野さんいつも女の子に冷たいじゃない」
「どこが気に入って彼女の誘いにOKしたんですか」

「長谷川さんもよく矢野に声かけようなんて勇気があったね」
「矢野、どーせいつものように険しい顔してたんだろ?」

どこからかそんな声が飛んできて。


横浜発 7:54の最初へ 横浜発 7:54 26 横浜発 7:54 28 横浜発 7:54の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前