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横浜発 7:54
【女性向け 官能小説】

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-5


7時より少し前に改札に着いて、矢野さんを待っていると
15分遅れて矢野さんが駆けてきた。

「ごめ・・・」

肩で息をして、ネクタイを緩めてボタンを1つ外したワイシャツの胸元から
風を身体に送り込んだ。

「いえ。忙しいようでしたら、今日じゃなくても」
そこまで言った私の目の前にストップ!と言うように手のひらが飛び込んできた。

「だろ?遅い時間に待ち合わせだと絶対今度でいいと言うと思ったンだ」
「・・・・」
「だから7時にした。でも出るときにどうしても外せない電話がかかってきて
遅れた。ごめんな」
「・・・・いえ」

「さて、美味いもんでも食べに行くかぁ」
でも、ノープランだ、ごめん。と謝った矢野さんに
「いえ。ナンパしたのは私ですから」
と言うと、矢野さんはニヤッと笑った。

「じゃぁ、私がたまに行くお店でも良いですか?」
そう言って誘ったのは高層階のイタリアンレストラン。

丸いテーブルの周りをほぼぐるりと囲むような背もたれの高いソファーは
それぞれのテーブルを隔離している。

それぞれのテーブルから、他のテーブルの様子は見えない。
私たちは運よく、窓際のテーブルに着くことができた。
目の前には横浜港の夜景が一望できる。



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