投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 389 特命捜査対策室長 上原若菜 391 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

男嫌いのマギー-7

 きっとこんな生意気な女がどうして謝ってるんだと思ってるに違いないと感じたマギー。あれ程杉山に対して反抗的な態度をとっていたにも関わらず、どうしても自分が間違っていた事を謝らなければ気が済まず、結果素直な自分をさらけ出してしまった自分が急に恥ずかしくなる。
 「だから私の考えとあなたの考えは同じだったのに反抗的な態度をとってしまってゴメンって言ってるの!!」
いきなり怖い顔で語気を荒められた杉山はビクッとする。
 「ご、ごめんなさい!!」
思わず謝ってしまった杉山。2人とも視線を合わせるのが非常に嫌であった。たまにチラッと見ながらも視線を外していた。
 「あ、す、すみません…!」
杉山は慌ててマギーの上から体を退けた。
 「悪くないのにどうして謝るの?」
体を引き寄せたのは自分だ。謝る必要はない。それなのに謝る理由が分からなかった。
 「わ、分かんないっす…。つい…。」
頭を掻く杉山にようやくマギーの表情から殺気が消えた。
 「私の言い方は間違ってた。男をみんな一括りにして罵倒した私の言葉は間違ってた。そうじゃない男もいる。分かってる。分かってるけど…。」
杉山は職業柄、相手がどんな心情でそう言う言葉を口にしたのか考えた。
 「何か嫌な過去でもあるんですか…?」
マギーは斜め上に視線を向けながら黙っていた。どうやら図星のようだ。しかしどんな過去なのかを聞くのは忍びなく思う。何があったの?…、その一言は出て来なかった。
 「私ね…」
天井を見つめながら、過去を思い起こすかのような遠くを見つめる目でゆっくりと話し始めた。
 「私ね、高校1年生の時に同じテニス部で物凄く仲の良い親友がいたの。いつも一緒だった。部活に入ったばかりで球拾いばかりの毎日だったけど、その親友と一緒なら球拾いも楽しかった。親友は美人でね…、でも気さくでいつも笑っててみんなに好かれる物凄くいい子だったの。家に帰っても電話したりメールしたり。遅くまで色んな話をして本当に楽しかった。そんな親友の私への最後のメールがこれ…。」
携帯を杉山に見せる。その携帯は随分型遅れのように見えた。今は使ってないだろう。しかしその当時使っていた携帯を捨てずに肌身離さず持っている事を伺わせた。そのメールを読む。
 「マギー、ゴメンね?私のほんの少しだけ残ってる幸せを全部マギーにあげる。大好きマギー。さようなら」
そう書かれていた。文書は遺書にも感じられた。高校1年生のマギーと親友に一体何が起きたのか聞くのが怖い気持ちがあったが、マギーの苦しみを理解したい気持ちが杉山の口を開かせる。
 「何が…あったんですか…?」
強気のマギーの弱気な顔に杉山の気持ちはグッと動いた。


特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 389 特命捜査対策室長 上原若菜 391 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前