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君が泣かないためならば
【女性向け 官能小説】

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そんな飲み会から数週間がたったころ
紗江子ちゃんと司君に何かあったことは容易に想像ができた。
そんな時、紗江子ちゃんと飲みにいこうと 会社を出たところで
ガードレールに寄りかかってる司君がいた。

司君は紗江子ちゃんを見つけると
ガードレールから腰を上げて
私たちが近づくのを待っていた。

「おい!ヤリ逃げオンナ!」

その司君の一言に私はプッと噴出した。

「なぁに?紗江子ちゃん、啓の弟君、食べちゃったの?」

ヤリ逃げって女のほうにも言うのか。
紗江子ちゃん、やるな。
そんな言葉が面白くて思わず笑った。

紗江子ちゃんは司君を引っ張ってタクシーに乗った。

「明日香ごめん!埋め合わせはまた今度!」
「うん。詳しい話楽しみにしてる!」
と、そんな2人をみてニヤリと笑った。

タクシーを楽しい気持ちで見送ると
会社のエントランスから啓が出てきて
「まさか、今の司?」
とため息をつく。

「そう。紗江子ちゃんにヤリ逃げされたらしいよ」
とクスクス笑った私を見て、
「お前ね、笑い事じゃないんだけど。司はまだ高校生なんだよ」
「あら、そう?オトコとオンナなんだからいいじゃない」
そう言った私の言葉にまたため息をついく。







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