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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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離れていく二人-4

救急車が到着するまでの間時間がとても長く感じ、異変に気付いた常連さんが心配して駆けつけてくれて、救急車を呼んだ事を伝えると、夕飯の支度も顧みず私の傍にいて励ましてくれて、それからぐったり身動きしない彼を救急隊員が迅速な動きでたんかで運び、私もそれに乗り込んだ。

乗り込む前に何事かと野次馬が集まってきたけどそんなの気にも止めず、車内では心拍数を図るドラマでもお馴染みの機械が鳴り続け、辺りはカーテンを閉めていてどこまで走っているのか、またいつになったら病院に着くのか。

…ついさっきまで佐伯君と再び通話する事だけを考えていたのに、こんな事になる何て。
こうなる予兆は何度か見て来た、毎日薬を飲み、時より営業中にも関わらず椅子に腰掛けたり、高齢だから仕方がない、そう思えばそれまでだけど、お爺ちゃんは私の為にいつも
頑張ってくれた、それこそまさに老いた体に鞭を打つように…、じゃーお爺ちゃんが倒れたんって、私の…。

思わず悪い事を考えてしまう。

そして車内の動きが緩まってきた、行きつけの病院に着いたか。


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