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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ノウム原理教教祖、深野浄京-8

 公安とは果てしなく過酷な部署だ。危険を顧みずに、時には身分を偽って犯罪組織の中に潜入し捜査をする事もある。例えば麻薬組織を捜査する場合、仕入れルート解明の為に海外にも飛ぶ事もある。警察の中でも特殊な部署である。まさか正芳がそんな危険な部署にいたなどとは思いもしなかった。
 「上原は優秀だったんだよ?勇敢でどんな危険にも飛び込んで行った。俺は何度もお父さんに助けられた事があったよ。その度に強くなろうと必死で努力したもんだ。」
 「そうなんですか…。」
 「そんな上原がある日突然公安を辞めたいと言って来たんだ。それまでに任務中に考え事をしている事が多くなり、気にはしていたんだが、いざ言われたらびっくりしてね。理由を聞いたら…」
若菜は高城の言葉を待たずに言った。
 「家族の為…ですか?」
高城はニコッと笑って言った。
 「ああ。でも正確には君の為…かな?」
 「私の為…?」
 「ああ。上原は君が産まれて来る前から、将来自分のせいで君が何者かに狙われるかもしれない事を真剣に悩んでた。公安の追う相手はただの犯罪者ではない。もっともっと大きな組織だ。何をしでかすか分からない奴らだ。そんな奴らに身元がバレ、君が狙われたらという心配が大きかったみたいだ。説得したが上原は公安を辞めて地方の刑事になったんだよ。」
 「そうなんですか…。」
 「まー、千城に行っても連絡は取っていたがな?君と一緒にいられず嫌われるんじゃないかといつも心配してたもんだよ。でも上原の葬式の時、棺にずっと寄り添う君を見て安心したよ。君はお父さんの事を理解し、そして嫌いにならずにいてくれたんだなって分かったから。」
 「え?お葬式の時、いらしたんですか??」
 「当然だろ?君は高校生で制服着ててな。今よりだいぶポッチャリしてて可愛らしかったのを覚えてるよ。」
 「や、やだぁ…」
昔の自分を見られていたのが恥ずかしい。
 「まぁとにかく君の事はずっと気にかけていたが、手を差し伸べたら上原に怒られるかなと思い遠くから見てたよ。今回やっと同行できて嬉しかったよ。こんな立派な女性…、いや、刑事になってな。」
そう言った所でカツ丼が来た。若菜も高城も無言でその味を確かめるように食べていた。山下の計らいで、あと一つ、机の上にはカツ丼が置かれていたのであった。


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