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今から恋を始めよう
【女性向け 官能小説】

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そこはドア以外の3方の壁一面、パソコンのモニターがいくつも、無数にあった。
パソコンの本体もいったい何台あるのか。

「仕事部屋」

あっさり言う吉野さんに
「凄い」
としか言えない、部屋の状況だ。
こんなに多くのモニターを一部屋で見たことがない。

「俺は隠していないから副業を知っている人は沢山いるけど。
この部屋を見せたのは麻子が初めて」
「・・・・」
「この部屋にあるものすべてに誰かが指一本でも触るのがいやだとか、
ここで開発しているシステムは何百万の価値があるとか、
色々な理由で人に見せたことはない。
でも麻子に見せたくなかったのは、気持ち悪いと思われると嫌だから、かな」

「そう・・・なんだ」

「でもこれから麻子と話すことは、真剣な話だから。
俺の話が本気なものだって分かってほしくて、この部屋を見せた」
「・・・・うん。分かった」

そう言った私を吉野さんはいつもの、顎を軽く上げる笑い方をして
そしてキスをした。

「コーヒーを入れるよ」

そう言って、コーヒーしか作ったことのないような
綺麗なキッチンに案内される。



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