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おしの洞
【ホラー 官能小説】

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夏の村-5

雨の音が気になって眠れない。
TVもますます映りが悪く、イライラするので消してしまった。さっき置いて行った酒がテーブルの上にあったので、コップに少しだけ注ぎ流し込んだ。酔えば寝てしまうだろう。頼りのスマホは相変わらずだ。充電だけはしているが、使い物にならない。いつものクセで画面をスライドさせた途端、画面がぷっつり消えた。
「え?」
電源を押してもつかない。
「なんだよ」
布団から出て蛍光灯のスイッチを入れたが付かなかった。
「停電?」
なんだよ、まったく!ここに来てから、ずっとこんな調子だ。
どうせ夜なのだし、このまま寝てしまおうと思ったが暗い中ではまずます雨音が耳についた。酒なんか飲むんじゃなかった。眠くなるどころか動悸もするし目が冴える一方だ。
水をもらいに行こうと、手探りで部屋を出た。廊下の突き当りが彼女の部屋だ。廊下に面したガラス戸は開けっ放しで、網戸になっている。今夜は俺がいるとは言え、女一人の割りに無用心だな。そう思って庭を見るとぼんやりと明かりが揺れている。目を凝らすとあの女がろうそくの明かりを頼りに風呂に入っているところだった。ふんわりと肌が浮かび上がって見える。男は無意識に網戸に手をかけ、吸い寄せられるように廊下を降りた。
女はゆっくりと首筋を洗い、両乳房を輪を描くように撫でまわした。
その手をすっと下へ伸ばし、茂みを洗っている。洗面器で湯を肩にかけ、立ち上がると湯に入った。濡れた髪を束ね、ゆったりと岩にもたれかかっている。
男は雨に濡れながらも、欲望に負け前へ前へと足を進めた。湯からお椀を伏せたような丸い乳房が見える。股間はすでに硬くなっていた。
「お客さん?」
ふいに呼ばれ、男は心臓が飛び出るほど驚いた。
「すいません、あの、停電で。あの、水を……」
「そうなんです。電気が落ちてしまって。今上がりますから」
「はい。い、いいえ。すみません」
「上がるから、お部屋で待っていてください」
「あ、はい」
と返事をしたが、体が固まったように動かない。早く部屋に戻らなければ、と頭では考えているのに女の裸体を目の前にして体がしびれているようだった。
「お客さん?」
目の前がチカチカと光を放ち、彼は操られるように浴衣のまま湯船に降りた。女は両手で胸元を隠しながら後ずさる。膝まで湯に浸かり、女に近づくと両腕を掴んで立ち上がらせた。
「お客さん、何を」
豊かな乳房から湯気が立ち上って、湯上りの匂いがした。ぎゅっと抱くと、ほかほかと蒸したてのまんじゅうのような柔らかい肉が薄い浴衣を通して押し付けられる。
男はそのまま両腕で強く女を抱きしめ、滑らかな尻や背中をまさぐった。
「やめて」
『違うんだ。体が勝手に』声にならない。頭の中ではこんなことをするつもりはないのだと叫んでいた。
「だめですよ、お客さん……あ……」
女の赤い唇を吸った。そのまま首筋に唇を這わせると、女はのけぞった。跡がつくほど首筋を吸いながら、下の割れ目に指を差し入れるとぬらぬらとした粘液が絡み付いてきた。
「待って、ください。こんなところじゃ……」
有無を言わさず女を後ろ向きにすると、そのままいきり立った男根で突き刺した。
「あっ!ああ……」
女の喘ぎ声が雨音に混じって溶けていった。



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