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「数学のお勉強」
【SM 官能小説】

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第四章-1

      第四章

 一学期の中間試験の最終日、私は北原泉美といっしょに自分の家に帰宅した。泉美はさっそく私のタンスを開け、トップスからボトム、アウターからインナー、下着、靴、ネックレスやブローチにいたるまで、すべての衣類や装飾品を、ひとつひとつ丁寧に写真を撮り、ノートに記録していった。
「結構持ってるんだね。やっと終わった。とりあえず明日は、このブラウスと、このスカート、寒かったらこのロングカーディガンを羽織っていいわ。ただしボタンを留めることはだめ。そして下着はこのパンツ。ブラはなし、ノーブラで学校に来るんだ」
 ノーブラと聞いて私は少したじろいだが、先日のミニスカートにノーパンに比べると全然大したことではなかった。あれを経験すると、もう何も怖くないように思えた。
「明後日以降の分は今夜考えて明日学校で渡すわ。それから、今後服や下着を買う時は、必ず私といっしょに行って、私が選んだものを買うこと。お前から服装選択の自由は一切剥奪する。いいわね」
「はい、わかりました」
「よし、服装はこれでいいとして、次は髪型だ。徐家滙に馴染みの美容院をお前の名前で予約しておいたから、今からいっしょに行こう」
「はい、泉美様」
 私たちは家を出て、地下鉄五号線と一号線を乗り継いで徐家滙に向かった。
「それで私はどんな髪型にされるのですか?」
 地下鉄の車内で私は訊いた。
「ショートボブだ」
「えっ?」
 私は一瞬青ざめた。当時の私は腰近くまである超ロングの髪で、いつもそれをポニーテールにしていた。また私はこの長い髪を非常に大切にし、高価なシャンプーやトリートメントを使って丁寧に手入れしていた。それをショートだなんて。しかもボブだなんて。
 ショートは初めてだし、ボブも初挑戦だった。しかし泉美の命令でそういう髪型にされるのだと思うと、私は体が妙に熱く性的に疼いてきて、マンコがじんわりと濡れてくるのを感じた。
「そう言えば、泉美様も今年の一月にショートになさいましたね」
 確か一月二十五日だったか、背中まであった長い髪をばっさりと切って、あまりのイメージの変わりように、当初それが北原泉美とはわからなかったくらいだ。
「ああ、あれはNA-NAの本田桐子を真似てみたかっただけよ」
「そうなんですか」
 NA-NAというアイドルグループの本田桐子が、昨年の十二月にいきなりショートにして話題になった。
「でも、やっぱり私にはショートは似合わないと思って、今また伸ばしているんだよ」
「なるほど」
 一月にショートにした泉美の髪も、その頃には再び肩くらいにまで伸びていた。
「でも、お前にはそんな自由は与えないよ。定期的に定規で髪の長さを測って、一定以上伸びていたら、また切ってもらうからね」
「はい、わかっております。私はもう服装も髪型もすべて泉美様の管理に任せてありますので」
「うん、いい心がけだ」
 美容院では、本当に切っていいんですねと、三回も念を押して尋ねられた。私はもちろんいいと答えた。しかし数十センチはあった長い髪が、バサリバサリと切られて床に落ちていくのを見ていると、幾筋かの涙が自然と頬を伝うのは止められなかった。
 その夜、風呂に入る時、いつもの癖で髪を上で束ねようとして、その髪がもうないことに改めて気づいて情けなかった。


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