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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 書道その3 〜-2

「あ〜、大事なことを忘れてましたね〜」

「いい質問だわ。 書道教室って水がでないから、私達も最初わかんなかったよね、そういえば」

「硯や筆は〜流しで洗うんですね〜。 手で硯をもっていって、流しに余った墨汁を捨てて〜、それから流しにのぼってM字開脚するんです〜」

「え、М字開脚……ですか。 じゃあ、お小水で流すとか、そういうことでしょうか」

「ピンポ〜ン♪ あとは、やっぱり舌も使いますね〜」

 内心冷や汗をかいていた私を他所に、先輩は舌をペロッと見せて、丁寧に説明してくれました。

「オシッコで一通り墨をおとしてから、硯も分銅も舌で綺麗になめるんだ。 濡らしたまま書道セットにしまっちゃうとカビが生えて凄いことになるから、しっかり舐める。 筆は、墨がついたままだとパリッパリになっちゃうから、洗ってから唾を塗して、念入りに隅から隅まで舐める」

「流しには〜水はありませんけど〜墨用の洗剤がおいてあります〜。 洗剤は『飴』の形をしてますから、口の中にいれて〜くちゅくちゅして〜唾をまぶして泡立てます〜。 その泡で舐めたら、残ってる墨もとれますし〜、匂いも消えて綺麗になりますよ〜」

「たださぁ、すっごく苦いんだよね、あの洗剤」

「はい〜。 あの洗剤にくらべたら、ウンチなんて御馳走です〜」

「いや、それはさすがにないでしょ……そこまでイヤじゃないと思うけど」

「あたし、割と本気ですよ〜」

 頷きあう先輩に、22番さんが口を挟みます。

「あのぅ……例えば机の上にこぼした墨は、どうすればいいんですか?」

「そうねえ、どんなに気をつけても、ちょっとくらいは零しちゃう。 特に最初はね。 基本的には硯と同じで、オシッコで流して、舌で舐めて綺麗にするんだ。 人体に害はないらしいから、墨はオシッコごと飲んじゃえばいいと思う」

「机の上も〜おんなじです〜」

「ありがとうございます。 よくわかりました」

 其処まで聞いて、22番さんは深々と頭を下げました。

「他に聞きたいことってありますか〜?」

 小首を傾げる【B2番】先輩に、

「いえ、大丈夫です。 次の授業は、っていっても明日ですけど、上手くやれそうな気がします!」

 ニッコリ、笑顔で頷く22番さん。

 私にとって、初めてみる22番さんお笑顔です。 笑窪がぷくっと2つ並んで、思わず息を呑んじゃいました。

 彼女……すごくかわいいじゃないですか……。

 いつも真面目な顔で前を向いていて、どこか寂しそうで、取っつき辛くて、クラスによくいる意地汚い『点取り屋さん』と思っていたら、こんな顔もするんですね……。

「もうさ、いい時間だしさ、今日はここで解散。 明日の書道がどうだったかは、また聞かせてよね」

「はい!」
「はい……!」

 元気よく頷いた22番さんが、チラッ、微かに私に目配せしたような気がしました。 と思うと、

「一同、気をつけッ」

 あっ、そうくるわけですか……慌てて22番さんの号令に合わせ、私も背筋を伸ばしました。

「礼!」
「「ご指導ありがとうございました!」」

 締めの号令もピタリと揃えることが出来ました。 まあ、私が22番さんの合図を完璧にキャッチしたからですね。 打ち合わせなしに動きが揃うっていうのは、どんな場面であっても気持ちいいことです。 それにしても、22番さん、よく透る声をしています。 間近で号令を聞いて、改めて思いました。

 よく見るとそれなりに美人だし、よく気がつくし、運動もできるし、私ほどじゃないと思いますけど、まあまあ頭もいいし、声もいいし、スタイルだって悪くないし……彼女、かなり得点高くないですか? まあ、委員長だからって勉強ができるわけではないと思うので、クラス1位を譲るつもりはありませんけどね。

 ともかく、彼女が優秀なのは間違いありません。 一緒に先輩から指導を受ければ、お互い得るものも多そうです。 先輩から受ける講習が楽しみになってきました。 ついでに、明日の書道の時間に22番さんがどう振舞うのかも、しっかり見せて貰おうと思います。


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