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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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再会-9

 「結構安産だったわ♪」
そんな若菜を鼻で笑った喜多は唐突に若菜に言葉を投げかけた。
 「なぁ、今日俺の出所に合わせて会いに来たのは出迎えるためではないんだろ?」
ニヤッと笑う喜多に若菜もニヤッ返しする。
 「あ、バレてた??」
ペロッと舌を出し戯ける。しかし全く嫌味には感じなかった。
 「何が聞きたいんだ?」
喜多が真顔で言うと、若菜も一転神妙な顔付きになる。
 「ズバリ聞くわ?田口徹には私達が知らない協力者が誰かいなかった…?」
 喜多は視線を外さず、若菜を見つめながらゆっくりと答える。
 「…俺は徹がそう言う協力者がいたとは聞いた事もないし見た事もない。徹が知らない誰かに電話してる所も見た事はない。そう言う存在を俺は知らない。」
若菜は真偽を探るかのような目つきでじっと喜多を見つめていた。
 「本当だ。今さら隠し事をしても仕方ないし嘘をつく必要もない。正直、見た事も聞いた事もない。」
若菜は喜多を洞察した後、残念そうに言った。
 「そっかー、やっぱ居ないかぁ…。」
喜多の言葉に偽りは感じなかった。若菜は喜多の事を全面的に信用出来た。自分の洞察力を信じているからだ。残念そうに天井を向く若菜に喜多は若菜を喜ばせるような言葉を続けた。
 「だがな…」
若菜はピクッと反応し、すぐに顔を喜多に向ける。
 「レイプ、麻薬や金の手配や管理、警察からの逃亡…、しかも指名手配され緊急配備を敷いてる中での逃亡…、それらを徹一人で出来たのか…、そう言う疑問は俺も持ってた。頭はいいが、元々徹は器用な人間ではないし、協力者の影は俺も感じていたよ。特にオマエの先輩、皆川静香を殺害した後、特にそう感じた。オマエもそうか。徹の協力者の存在を疑ってたか。」
 「フフフ、私達、気が合うわね…。」
若菜は今喜多が言った通り、同じ事を疑っていた。田口徹には協力者が居たのではないか…、事件から暫く経った今でもその疑いは晴れずにいた。そして喜多の言葉で若菜は確信した。田口徹には協力者が居たのだと。その協力者が人知れず未だに活動し、レイプ犯罪の火を消さぬよう暗躍しているのではないかと言う仮説が確信に変わった瞬間であった。
 「気が合うついでに、これから暇でしょ?手を組まない?」
 「はっ??警察と犯罪者が手を組む?馬鹿言え。」
 「私だって犯罪者よ?変わらないわ?ただし決して表舞台には出る事は出来ない仕事よ?でも給料も出る。ボーナスも。社会保障も保険もOK。但し表舞台には出られない…。どう??」
喜多は険しい顔をしていた。
 「何かヤバそうな仕事だな…。」
 「でも裏では警察に守られてる。」
 「…少し考えさせて貰えるか??」
 「いいわよ?」
喜多は若菜の顔を見つめた。するとウィンクしながら投げキッスをしてきた。
 (コイツ…マジで良く分かんねー女だな…。)
そう思いながらも気付けば投げキッスに照れてしまっていた喜多であった。

 これがこれからの若菜にとってレイプ犯罪や襲って来る大きな波に立ち向かう上で、非常に重要になる再会なのであった。


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