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呪縛の檻
【その他 官能小説】

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暴かれる真実-4

「まず先輩が死ぬことになった経緯だ。俺も知ったばかりだが、全部先輩の声と筆跡が証拠として残っている。
5年前、雨宮一馬は新しい事業を始めるに当たって、ライバル会社を次々に吸収していった。自分の会社の傘下に入れていたんだ。雨宮一馬本人に直訴されて、大抵の中小企業は首を縦に振って、二つ返事で雨宮グループに飲み込まれた。

でも先輩は違った。細々でいいから自分の会社をやっていきたいと考えて、雨宮の申し出を断った。
普通なら申し出を断られても、あぁ残念だったな。とか、まぁ頑張れよ。とかせいぜいそう考えて諦めるもんだろう?」

少し間を置いて東条は続ける。

「でも雨宮は諦めなかった。先輩はどうして自分の会社を雨宮が手に入れたいのか理由がわからなかった。まぁ、この理由は後で話すとして・・・傘下に入ることを断った先輩の会社は、思った通り売り上げが減ってしまう。そこまではまだ想定内だった。しかし、ある日を境に今まで取引をしていた会社が一切、先輩の会社と手を切ってしまったんだ。
そうなると会社は経営破綻だ。取引先は皆どういう理由で取引を止めたのか口を割らなかった。考えられるのは、雨宮グループの仕業だ。

先輩は一人、雨宮に会いに行った。すると彼は先輩の娘を養女に迎えたい。彼女をくれるのなら、今まで通りに会社を経営する手伝いをする。と言ったんだよ。」

「それって・・・絵茉のこと・・・?どうして父が絵茉を?!」

「先輩も覚えていないらしい。いつどこで自分の娘を雨宮に見られたのか・・・。兎に角、雨宮は絵茉ちゃんが欲しくてたまらなかったようだ。先輩はもちろんそんなことを承諾する訳はない。しかし雨宮は先輩を追い詰めた。ヤクザのような自分の部下を使って先輩の家に押しかけさせたり、会社のために金を貸してやるから娘をよこせと。段々と行動がエスカレートしていった。」

東条はバックミラーや窓から自分たちが何者かにつけられていないか確認すると、再び話し始めた。


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