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悦びの種
【熟女/人妻 官能小説】

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第12話 交差する果てに-1

「私と愛し合う!?・・・木本先生の様なお若い方が、私と男女間の営みをお望みだったと言いたいのでしょうか?」

「そう言う意味合いに捉えられても構いません。僕は、契約セックスにおいての決まり事に背いても、校長と愛し合うような形を望んでおりました。むろん、先に頂いた契約金、および売春まがいに及ぶ謝礼など、違約金として返還する覚悟もありました。それでも、校長に対する想いは、お金の価値に換えられぬほどに、僕の物を滾らせたんです」

僕は、冷静を装いながら、真顔で話したつもりだが、校長の顔色は戸惑いを隠せずにいた。
おそらく徐々にと具体的になる、性的な言葉の表現からだろう。
その証に、タイトスカートの下から覗く、女座りで綺麗に揃えられた両脚は、時折居心地悪そうに繰り返し交差させていた。
よくよく考えても見れば、先ほどまで僕の物を受け入れていた校長は、満たされてない欲求で敏感にもなるだろう。
『滾らせる』性器の勃起状態を表現する言葉に、校長の物は再び溢れ出てるに違いない。

「もちろん、私も愛し合うの意味合いは、十分熟知しているつもりでいます。それでも、木本先生の言われる愛し合うとは、私の身体を嗜むだけの表現であって、心からの気持ちでは無いはずです。つまり、その場の欲求を満たす為だけに彩られた行為をする、その場限りの表現・・・・・。でも無ければ、木本先生の様なお若い方が、私の様な年増の女に、易々とお使いになられてはいけない言葉なはずです」

「ええ・・・僕もこの日を迎えるまでは、校長の言われてる気持ちがどこかにありました。ただ、半信半疑の部分もありまして、校長に対して何かしらの感情が芽生えて行ったのも嘘ではありません。ここで、契約セックスを執り行ってからは、徐々にと引き込まれる想いもありました」

「木本先生が、私にどの様な想いでおられるのかは良く分かりません。ただ私達は契約セックスを抜きにしても、親子ほども離れた年の差・・・・・・例えお互いの感情に芽生えるものがあったとしても、成立する事など到底不可能な話です」

その言葉を語る校長の表情は、心なしか寂しそうにも見えた。

「校長のお話しされてる事は、僕も十分理解してるつもりで居ます。それでも、校長と繋がった瞬間・・・・・・その包み込む感覚が、僕が今までに経験した事もない安らぎを与えてくれたのです。もちろん、僕には結婚を前提にした彼女もおりまして、それ以外は恥ずかしながら経験がありませんが、それでも校長との繋がりは今までに無いものでした」

校長の、居心地悪そうに脚を交差させる仕草は頻繁になり、一週間前の校長室での疑似セックスの再来を思わせた。
むしろ、先ほどの契約セックスでの行為を、思い返してるにも違いない。
どちらにしろ、校長自身が溢れ出てるのは間違いなかった。

「少し言葉が具体的過ぎますが、木本先生の言われる安らぎとは私にはとても理解できません。しかも、その様な大切にされる方がおられるのでしたら、尚更惑わされてはいけないものでは無いですか?。ですから、あのまま射精頂けたなら、はっきりとした答えに導かれたはずなんです」

校長は、不自然にも両手を握りしめた手を、自分の股間の上に置いていた。
思わず、射精を促す言葉で想像をしてしまい、たまらずに溢れ出したのだろう。
これが、再び校長との営みへのチャンスと伺い、僕は言葉の愛撫で試みた。

「おそらく校長は、その後の喪失感による、僕の気持ちの答えを知りたいのでしょう。その場限りなのか・・・・・・。確かに、契約セックスを行う上では、一度きりの行為ですから特に問題は生じません。ただ、それが愛し合うとなると、校長が懸念するその場限りのものなのか、それが知りたい答えなのだと思います。ここで何度も言わせて頂きますが、校長と繋がってる間の安らぎは、僕にとって掛け替えのないものでした。校長の中で、何度も往復する摩擦は、快楽が増す度に、愛おしくもあり切なくもなりました。いずれ襲われる喪失感を考えると尚更の事・・・・・・。それでも、永遠のものでありたい・・・この瞬間を何度も共有できる関係。だからこそ、その確信の答えに導かれるままに、僕は校長と愛し合う事を決心したんです」

僕の長い話しの間にも、溢れ出るものを抑えるかのように、校長の両手を握りしめる手つきは、股間の上で力強くなっていた。

「往復や摩擦・・・それを私と木本先生が共有する関係・・・・はあ・・・はあ・・・そのような事を言われても、私は困ります。遠まわしですが、木本先生の気持ちが徐々にと理解できました。それでも私達は教師でもあり、上司と部下の関係・・・・・・それに、何度も言わせて頂きますが、歳があまりにも離れております。この様な不適切な関係は、やはりその場限りでもなければ、成立しようがございません・・・はあ・・・はあ・・・・・・」

校長の言葉は否定的だが、身体は正直なもので、時折見せる荒い息づかいは、欲求に満たされたい現れに違いはなかった。
僕は、確信めいたものを感じて、大胆な行動で賭けに出た。

「校長・・・僕はあなたの事が愛おしくてたまらないのです。だから僕を信じてください・・・・・校長!・・・校長!」

僕はそう言いながら抱き付くと、校長の事を連呼しながら顔を手繰り寄せた。
今までは、身体を嗜むだけの偽りのプロローグであったが、ここにきて、真実の愛のエピローグへと向かい始めていた。
校長に対する性癖は、母性愛へと変わり、やがて『井沢恵子』と言う一人の女を愛してる事に気づいた。
その証に、いつの間にか僕のみなぎるものは収まり、校長を抱きしめる温もりだけは、心の癒しを求める僕の感情へと変化していた。


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