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あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

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待ち人-8

彼女の不安とは裏腹に、サミュエルは堂々と仲間の元へとティアラを導いた。


「あれ、お頭・・・?そいつ誰っすか?・・女じゃないっすか・・・。 」

「もしかして!!あの覆面の・・女だったんすか?」

「えっ?!マジっすか?・・・あの覆面がこんな美少女だなんて・・・!」

「お頭、どういうことですか?!」


次々と仲間たちがサミュエルに問いかける。


「すまねえな、お前たちを騙してた。こいつは奴らに滅ぼされた、村で生き残った女だ。こいつも奴らを追っている。母親がさらわれたんだとよ。
だから、こいつも俺らと一緒にあいつらのアジトに乗り込む。
でもお前らに言うと、女がいると足手まといになるって反対されると思ったから、
言い出せなかった。すまねえ。」


サミュエルは仲間に頭を下げた。

しかし、仲間たちはすぐに言った。


「何言ってんすか、お頭!」

「そうっすよ、お頭が決めたんなら俺たちは、それに従うまで!」

「俺たちはお頭がいるから、ここにいるんだ。おい、反対する奴はいるか?いたら、
俺が切り殺す!」


サミュエルは仲間に慕われているのか、反対する者はいなかった。

こうしてティアラは女として、彼らと一緒に母親をさらった盗賊のアジトまで
向かうことになった。


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