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マリネしたマジックマッシュルーム
【痴漢/痴女 官能小説】

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4.-1




 口元まで布団を被って目を閉じていた。
 戻ってきて布団に入ってくる康介は、いきなり脚を開かせるのだろうか。せっかく康介の好みに近い下着に着替えてやったのだから、ちゃんと見て欲しい。そしてできることなら、さっき彩希がしてやったように、体にキスをして欲しい。
(……うわ、でもダメだ。ハズい)
 履き替えたとはいえ脚の間はヌルヌルだ。少し拭うべきだったかもしれない。顔を近づけられて逐一見られたら、恥ずかしさに脳味噌が破裂しそうだ。
「んっ……」
 小さく声が漏れて驚いた。そんな想像だけで体の奥が蠢動して熱い蜜が漏れた。これでは下着を履き替えようが、股間を拭おうが同じことだ。
 しかし康介が部屋を去り際にチラリと見せた男茎は完全に上を向いて撓っていた。あんな滾った状態では、やっぱり戻るなり有無を言わさず押し入ってくるだろう。そうしたいならそれでもいい。なるべく痛くないようにして欲しいが、どうすれば痛くないか康介だって分からないだろうし、ゆっくりゆっくり入って来れるほどの余裕は無いに違いない。
 康介の体を思い出すと、また脚の間が潤った。
 お父さん、お母さんごめんなさい。でもこうなっちゃったんだから仕方がないんです。――お婆ちゃん。もういいよね。祖母ならば可愛い孫どうしが愛し合うのを微笑みで許してくれそうな気がした。しかし仮に祖母が言い諭したとしても止められそうになかった。弟と初体験を迎えようとしている彩希を翻意させることができる人間は一人もいなくなっていた。
 布団の中で横臥していると、腰を軽く前後させなければ体の疼きが我慢できなかった。処女なのにエロすぎだ、私。しかも正確には、我慢しきれていなかった。身をモゾモゾとさせるほど、布団が肌に擦れて芯から発せられる疼きが強まっていく。
「康ちゃん……」
 彩希は生まれて初めて手を下腹に忍ばせ、敏感になっている雛先へ下着の上から触れた。「んぅっ……」
 痙攣する腰を抑えることができない。指の圧を強くすると快感が脳天まで突き抜けてくる。処女なのに濡らしすぎだろうか。だが思い浮かべている相手が、もうすぐやってくる心から愛しい人なのだから仕方のないことだ。そう自分に言い聞かせながら、下着の中で雛先を弾くようにイジくった。
(うあ……も、もしかして……)
 もう指先を離すことはできなかった。速度を上げこそすれ、緩めることはできない。
(こ、康ちゃん、は、早くっ……)
 手を挟んで閉じ合わせた脚の間から、小さくピチャピチャと聞こえてきた。もう無理だ。弟が戻るやこんなところを目撃されてしまっても構わない。自分だって康介がしているところを見てしまったのだからおあいこだ。
「康ちゃんっ……すき……」
 大声で叫びたかったが、真希を起こしてしまう。
 俯せになって枕に唇を押し付け、強く指を押し込んだ。バツン、と頭の中が真っ白になったかと思うと、全身が溶けて無くなってしまうような恍惚が訪れた。伏せたヒップがビクッと震えて持ち上がってしまう。同期して秘門から蜜が迸っているのが分かった。
「……はやく」
 虚ろな意識でそう呟いて、自分自身を焦らすように雛先を弾き続けた。だがそうしているうち、次の快楽の波が彩希を蕩けさせてきて、指の動きがどんどん早くなっていく。
 ――気がつけば、窓にかかったカーテンが光を浴び始めていた。
「……ヒドいっ!」
 朦朧とした意識が戻ってきて、状況を総合的に勘案した結果、一体何が起こったのかが分かった。彩希はベッドから飛び起きると、康介の部屋に向かおうとし、ドアの前で自分の姿に気づく。ブラは布団の中で何処かへいってしまった。万が一ショーツの一枚でウロウロしているところを見つかっては叱られるくらいでは済まない。しかも半ケツになったショーツは、グッショリと湿って染みを浮かせている。そんな淫らな姿で朝まで自慰をして待っていたかと思うと、惨めで涙が出そうだった。
 彩希は色味は気にせず、見つけ次第のキャミソールとスキニージーンズだけ身につけて、改めて康介の部屋を襲撃した。部屋はもぬけの殻だった。何処に行ったのだろう? ベッドを探ると眠った形跡はある。戻ってくるまで全裸でベッドの中で待っておいてやろう。キャミソールに手をかけたところで、廊下でドアが開く音がした。ぱたぱたとスリッパの音が聞こえ、開きっぱなしだった部屋の入口の向こうに眠たい目を擦る真希が現れた。
「あれぇ……何してんの?」
「え、あ……その、なんで康ちゃんいないのかなって」
 答えになっていなかった。だが寝ぼけている真希は、
「……早起きして走りにでも行ったんじゃん?」
 と言って階下へ下りていき、トイレのドアが開閉する音が聞こえた。
 彩希は両手を交差して握っていたキャミソールの裾をゆっくりと下ろした。杜撰なコーディネート姿で、弟の部屋でヘソを丸出しにしていた姉を見ても不審に思わないくらい朝の弱い妹でよかった。時計を見るともう六時を充分回っていた。真希はどうせ二度寝するつもりだろうが、もうすぐ父母が起きてくる。ベッドの中で待ったところで、「続き」は始まりっこなかった。


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