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それでも上書きしたい体
【学園物 官能小説】

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4話 亀裂と和解-3

勇樹はその日の夜、メールのやり取りの中で晴菜に謝罪した。

晴菜の膣内に触れて、雰囲気が悪くなってしまったことについてだった。

「晴菜、ごめんな。今日のこと、嫌だったよね。」

「私には、まだ早すぎたみたい。今日の勇樹は、なんだか変だった。怖かったし…恥ずかしかった。」

怖かった、という晴菜の言葉を聞いて勇樹は、果梨の車の中での事を思い出す。

晴菜の胸を俊史が揉んでいた時、勇樹は嫉妬したのだ。

晴菜の胸を自由にできるのは、勇樹だけで、他の誰にも渡さない。

そんな独占欲で満ちた勇樹の前での俊史の行動は、勇樹の感情を逆撫でさせる他なかった。

人との強い繋がりとは、一朝一夕で作られるものではない。それはきっと、肉体関係という、お互いの秘密の共有のものを持ってしても当然、強い繋がりとは言えないのだ。

体の関係という秘密の共有から、お互いの絆を深められるという間違いを勇樹は、それ以降も間違い続けることになるのだが、そこに気付くのは更に遠い未来で、この物語の範疇を抜けてしまう。

この頃の勇樹は童貞で、絆や心の繋がり云々よりも、女性の肉体に対する好奇心が勝っていた。

つまり、晴菜に何を言われようと、どのように次の段階に進むか、という事しか頭になかったのだ。

下半身に触れることを拒絶されてしまったため、今まで通り晴菜の胸だけを攻めるという生活がしばらく続いた。

そうして、夏を迎えた。

勇樹は期末テストを終え、これからの予定について晴菜といつもの場所で話あっていた。
「夏休み、どっか行きたいよね。」

「私、プールに行きたいな。そういえば、勇樹は学校のお友達とどこかへ行ったりはしないの?」

学校の友達。環境の変化が苦手で、高校の人間と上手く馴染むことのできなかった勇樹は、晴菜さえ居ればいいと思い、繋がりを持つことを拒絶し、晴菜と二人きりの世界に閉じこもってしまっていた。

「俺は大丈夫。晴菜といつも一緒にいたいから。」

「私もだよ。」

晴菜は腰かけている勇樹のことを抱きしめる。

晴菜もまた、勇樹と同じで勇樹以外の人間たちとのコミュニティを持とうとはしなかったのだ。

お互いが離れ離れになれば、孤独になってしまうとは理解していなかったのか、それを理解した上で、お互いの感情に負荷をかけて永遠という夢を見ていたのかどうかは、分からなかった。

勇樹たちは、住んでいる地域にある、唯一の温水プールにきていた。勇樹はアルバイトをしていなかったし、晴菜は中学生だったため、お金のかからないデートは、この温水プールという選択肢以外なかったのだ。

「ねぇ、どんな水着着ていくの?」

勇樹は晴菜の水着姿を当日まで待ちきれず、メールで聞いていた。

「白の水着だよ。」

晴菜のDカップと、水着姿を想像する。学校指定の水着の白いものを想像したり、白いビキニと谷間も想像した。

勇樹も水着になるため、晴菜の水着姿で勃起すると、プール内で股間の辺りが隆起している状態では歩きまわれないと考え、トイレの個室に入る。

水着を脱いで、想像した晴菜の水着姿にペニスは勃起した。

公園のいつもの場所で、水着姿の晴菜と、そのDカップを好き放題にするという妄想をしながら、右手で激しくペニスを擦る。

「晴菜…っ」

個室の中で、聞こえないような声で自分の愛する人の名前を呼び、勇樹は様式トイレの水溜りの中へと射精した。

勇樹は、自分の遺伝子たちをトイレで流し、晴菜の元へ向かった。

「どうこの水着?」

晴菜は、白のビキニで、下はスカートのようなレースがついている、可愛らしい水着だった。

「似合っているよ、晴菜。」

勇樹は、晴菜の水着姿を生で目にしても興奮してペニスが勃起しないように、オナニーをしてきたが、晴菜の水着姿は想像以上にグラマラスなもので、ペニスの疼きを感じていた。

流れるプールや、ウォータースライダーを楽しんだり、泳ぐのが得意な方ではなかった二人は、体育の授業のために平泳ぎを練習したりして、あっという間に時間は過ぎた。



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