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戦国
【歴史物 官能小説】

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農奴-1

時は戦国時代。室町の世。

世の様は千々に乱れ………我こそはと思う者は親子、兄弟あい争う欲望渦巻く世に此処にも一人、果てしない野望を持つ男がいた。

竹田頼宣にとっては久しぶりの自領で暮らす夏の日だった。

今日も蒸し暑い昼中、畦道を丹念に見回っている。

稲の出来高次第で他国との駆け引きが変わってくる。

稲の出来高がよければ他国に強気の姿勢を貫けるしそうでなければ、相手との信頼関係を確固としなければならない。

所詮、腹が減っては戰は出来ないのが戦場の常だ……稲の出来高で其処の兵は強くも弱くもなる。

米、穀物の出來高が其の国の強さ弱さに直結する。

戦争は殿様一人でするものではない…殿様の仕事の第一は富国強兵だった。

領主にとっては束の間の戦場の一時も田の畦道を歩き稲の石高を図るのは大切な仕事の一つだった。

畦道を歩きながらも、竹田頼宣はあの山の向こうにある広大な平野を我が物にするのを夢見て汗を滴らせて稲穂を見回っていた。


向こう山を領地にするのが頼宣の当面の目標だった。

あの広大な平野と領民を手に入れれば自領の家来と領民にかなりの耕作地と農奴を与える事が出来る。

領主は家来と領民に財産を与える為に懸命に働かねばならない。

其れでなければ家来と領民の心を繋ぎ止めることが出来ない。

人民は時には兵士になり農民となり我が国を支える大事な財産で領民に背を向けられるような殿様は直ぐに家来に寝首を掻かれてしまうか、隣の領主に自国の領地と領民を奪われてしまう。

領民は隣国の農奴とされて悲惨な毎日を暮さねばならない。

親子夫婦は引き裂かれら隣国の農奴とされ男も女も子供さえも牛馬の如く扱われて女子供はその肉体をも提供させられる。

昨日まで主人の前で見も知らぬ男達に蹂躙されるのは耐えがたい苦痛であった。

我が家の繁栄を求める以上に我が国が強くなるのは領民の為でもあった。


領地を守る為に侍も農民も心合わせて槍を刀を取って戦う。

現に今自分の家で飼っている農奴は先日まで隣国の百姓頭だった。

今は子供にさえ棒で叩かれて命令されている。

娘は若者に転がされ性欲処理に使われている。

一旦農奴となれば何処の誰に理不尽な行為をされても逆らう事はできやしない。

男とて子供とて同じ憂き目にあうのは農奴となってしまっては同じ事だった。

だから、一旦戦となると侍農民の境もなく眦を決して戦いあう。


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