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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-174

「あっ! あうあぁぁぁぁぁぁぁ!! あっ、イクっ……ん、く、あ、あああぁぁぁぁ!! ………あぅ、ま、またイクっ……んあああぁぁぁぁぁ!!!」
 何度も何度も何度も。ひとみは高みを越えて咆哮し、震え、潮を吹いて……。
「うっ、ひとみっ!」
「き、きて! なかに……なかにきてっ!」
「く……う、うああぁぁ!」
 勇太郎は、全てを開放した。脊髄を駆け下りるようにして腰に集まっていた快楽も、白く霞んでいた意識も、自分の周囲にある時間さえも。
 全てを…その全てを身体中に集めて、ひとみの中に注ぎ込んだ。
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――………っっっっっ!!!」
 勇太郎の熱さを受け止めて、彼の想いを胎内で感じて。
「――――――………!!」
 ひとみは、今までの中でも経験したことのない高みへと身を躍らせ、そして、白い世界へと意識を飛ばした。





「ゆうたろう……」
「ん……うん?」
 目を覚まそうと、闇の中から意識を掘り起こした勇太郎の唇に、柔らかいものが乗った。
「朝、だよ……」
「え、もう?」
「ふふ」
 そう思うのも無理はない。なにしろ、本格的な眠りについてから3時間ほどしか経っていないのだから。
 あれから、ずっと勇太郎の部屋にいた。その間、何度となく身体を重ねて。少し眠って、目覚めてからまた愛し合って……。
 それを幾度も繰り返し、とうとう燃え尽きたのが深夜をはるかに越えたあたり。なんとも、人智を超えるまぐわいをしたものである。
「……あれ、でもまだ早いよ?」
 時間を見ると、6時。
「もうちょっと、寝てもいいかな……っむ……ん……」
 横になろうとしたところ、頭を支えられて、すかさず言葉も奪われてしまった。
「……ひとみ?」
 ほんのかすかな接触の後、上目遣いに頬を染める恋人の恥じらう仕草。
「……ねだってます?」
 こくり、と、迷いなく頷かれてしまった。
「………」
さすがに、絶句する勇太郎。そんな彼の腕に取り付いて、膨らみをふにふにさせてくるひとみ。時折、赤い実を、つつつ、と肌に沿わせて。
(あー)
 我慢できん。すぐに勇太郎は、眠気を無理やり封じ込め、その身体に覆い被さった。
「好きもの」
「だって、好きだもん」
「………」
 もう、かないません。
「勇太郎のこと、ずっと好きでいるよ。朝でも、昼でも、夜でも。明日になっても、明後日になっても。1年経っても、10年経っても、100年経っても。ずっとずっと、一緒にいるって、わたし決めたんだから」
耳元で、ひとみがささやいてくる。
「ひとりじゃないよ。勇太郎には、みんながいるから……おばあちゃんも、ふたみも、わたしも……勇太郎の、家族なんだから」
「ひとみ……」
「だから、勇太郎」
 優しいキスが、唇に。
「これからも、よろしくね」
 勇太郎は、そんなひとみを強く抱きしめた。
「ありがとう」
 そして、自然に出てきた言葉。
「ありがとう―――――」
 もう一度、優しさと愛しさと暖かさをくれるかけがえのない温もりに。
 勇太郎は、想いの全てをその言葉にのせて、ひとみに捧げていた――――――。




 ―終章へ―


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