投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

喰われる人妻 菜穂
【若奥さん 官能小説】

喰われる人妻 菜穂の最初へ 喰われる人妻 菜穂 12 喰われる人妻 菜穂 14 喰われる人妻 菜穂の最後へ

第9話-1

「え〜皆さん、まだまだ話はこれからという方も多いとは思いますが、こちらの会場を利用できる時間もあと僅かとなって参りました。ですので、そろそろこの宴会はお開きにさせて頂きたいと思います。」


「この後お部屋に帰られる方はお気を付けてお帰りください。また、こちらの大浴場は夜中の1時まで利用可能ですが、くれぐれも酔っぱらった状態で入ったり、そのまま温泉で寝てしまったりと、非常に危険ですので、そういった事のないように、くれぐれも宜しくお願い致します。」


宴会の幹事達の挨拶が終わり、菜穂はホッとしていた。

やっと終わった……。

そして社員一同での一本締めが終わると、やがて社員達がゾロゾロと会場を出て行った。


「いやぁ今日は本当に楽しかった。これも小溝君の奥さんのお陰だな。」


「やっぱり美人さんと一緒に飲む酒が一番ですなぁ、ハハハッ!」


「奥さん、ぜひ次の社員旅行にも来てくださいね。」


「はい、また宜しくお願いします。」


他の社員や、自分を囲んでいたお偉いさん達に「今日はありがとうございました」と頭を下げていく菜穂。

宴会が終わって気が軽くなった分、菜穂はしっかり丁寧に挨拶をしていった。

セクハラまがいな事を聞かれた時には思わず嫌な顔をしてしまったけれど、最後くらいはしっかり笑顔を見せておかないと。

印象が大事って、近藤さんも言っていたし。


しかし、ホッとしていられたのは束の間だった。

挨拶に回っていた菜穂を、あの男が呼んだ。


「奥さん、ちょっといいかな?」


菜穂が振り返ると、そこにはニヤニヤと笑みを浮かべた天野が立っていた。

菜穂は天野のその表情を見た瞬間に嫌な予感がした。


「ぇ?あ、はい、なんでしょうか?」


そして天野は菜穂に近づくと、周りには聞こえないような小さな声でこう話し始めた。


「奥さん、この後どうですか?私の部屋で一緒に飲みませんか?」


「えっ?」


菜穂は言葉を失った。

……嘘でしょ……

もうこれで終わりだと思ったのに……


「どうもまだ飲み足りなくてねぇ。あ、そうだそうだ、さっき言った露天風呂もありますし、どうです?足を浸かっていくだけでも気持ち良いですよ。」


天野の言い方は、冗談で言っているような感じではなかった。


「は、はぁ……でも……」


菜穂が少し困惑したような顔をしていると天野はこう続けた。


「それに、そこで小溝君の本採用の事についても大事な話をしたいんだよ。」


「採用の、お話ですか?」


「そう、本当は宴会が終わったら小溝君と話そうと思っていたんだがね、もう小溝君は寝てしまったんだろう?だから代わりに、奥さんと今後についてしっかり話がしたいんですよ。」


「……あの、でも、そんな大事なお話、夫がいなくても大丈夫なんでしょうか?」


「大丈夫大丈夫!まぁ確かに大事な話ではあるが、それは明日にでも奥さんから小溝君に伝えてくれればいいから。」


「は、はぁ……」


「という訳だから、来てくれますよね?大丈夫ですよ、話はすぐに終わりますから。」


当たり前だが、菜穂は嫌だった。

これがOL時代で自分の上司相手だったら100%断っている。

天野は大丈夫という言葉を何度も使っているけれど、やはり信用できなかった。

2人きりになれば、またバスの時のように髪や身体を触られるようなセクハラをされるかもしれない。

菜穂の不安は大きかった。

だが今回は事が事だけに……。

菜穂はさっき近藤に言われた言葉を思い出した。


もし天野部長の機嫌を損なうような事になったら、本採用の話は確実になくなると思いな。分かるよね?


そんな事態だけは絶対に避けなければいけない。

菜穂に選択肢はなかった。


「分かり……ました。」


「おぉ、じゃあ来てくれるんですね?」


「……はい。」


菜穂は俯き加減でそう返事をした。


「ハハッ、そうか、嬉しいなぁ。よし、じゃあ行こうか。実は女将に美味しい酒を運んでもらっているんですよ、今後の話をしがてら一緒に飲みましょう。」


そう言って天野は菜穂の肩に手を回した。

良い気になった天野にさっそく身体を触られ、菜穂の背中に寒気が走る。


……もう少し、もう少しだけの我慢よ……これも智明のため、家族の未来のためなんだから。


喰われる人妻 菜穂の最初へ 喰われる人妻 菜穂 12 喰われる人妻 菜穂 14 喰われる人妻 菜穂の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前