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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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秘密の部屋-3


 どっちも嫌だった。

 彼女が死ぬのも勿論、他の民に彼女の可愛いらしい姿を見せるのも嫌だ。
 なら、死ななければ良い。
 そういう不純な理由で意味の分からないキツイ実験に耐えていた。
 耐えた後の、安堵した彼女の微かな笑顔が見たいが為に。


 窓の無い密室だと時間の流れが分からない。
 ここに随分長い間居る気もするし、大して居ない気もする。
 自分らの外見は来た時とさほど変わらず、20歳前後から時を止めたかのようだった。
 彼女はなかなかに賢い子で、ここに来た時から出される食事と実験の回数を数えていたらしい。
 それによると、食事3回が1日と考えて、大体5年は経っているそうだ。
 幸いな事に、途中から実験対象が自分だけになった。
 彼女の苦痛に苛まれる姿を見る事が無くなり、心底安堵したが代わりに自分に対する実験回数が増えた気がした。


「すまない」

 彼女の言葉に目を瞬く。

「何が、です?」

「何となく、私の分まで実験を受けている気がする」

「それなら喜んで受け入れますよ」

 自分の言葉に彼女は眉をしかめる。

「私に出来る事はあるか?」

 彼女の申し出に卑怯な考えが頭に浮かび、躊躇わずに実行に移す。

「なら、抱かせて下さい」

「っ?!な、何?!」

 想像通り、彼女は顔を真っ赤にして壁際にまで逃げた。

「実験続きでそういう余裕も無かったのですが、最近は慣れたようでさほどキツくなくなりました」

 事実、前みたいに全身を襲う激痛が無くなった。

「貴女の良心を利用した卑怯な手段でも構わないので貴女を抱きたいです。ダメですか?」

 彼女は信じられない、という顔で壁に張り付いたままだ。
 その彼女に近づき、逃げられないように両手を壁につく。

「罵倒して暴れて抵抗してくれて構いません。それでも貴女を抱きたいです」

「ッそ、それでは私に選択肢は無いじゃないかっ」

 嫌がっても無理矢理犯すと言っているのだから、確かにそうだ。

「ですね」

 喉を鳴らして笑うと彼女は憤慨しつつも諦めたように横を向いた。

「は、初めてなんだ。乱暴なのはごめんだ」

「それは嬉しい告白です。精一杯優しくさせてもらいます」

 彼女の耳に口を寄せて囁くと、肩がぶるっと震えた。



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