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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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光あれ-1


 何もない空間にもやもやの塊が出来ました。
 1人の神様がそれを両手で掬い上げ、始まりの言葉を紡ぎます。

ー光よあれー

 神様の言葉でもやもやの近くに小さな光球が産まれました。

ー大地よあれー

 もやもやした塊は次第に硬くなっていき、光球の近くに銀色の珠が産まれました。

ー炎よあれー

 硬くなった塊が熱を持って脈動し、赤い珠が産まれます。

ー水よあれー

 熱くなった塊に潤いが満ちていき、青い珠が産まれました。

ー風よあれー

 塊がくるくると動いて神様の手のひらから浮き、緑色の珠が産まれます。

 光球と4つの珠は塊を守る様にくるくると周りを廻り初めました。

 光球は塊全体に平等に光と生命の恵みを届けます。
 他の珠もそれぞれの恵みを塊に届けました。
 しかし、光球に比べて珠は小さいので平等にとはいきませんでした。
 結果、偏りが出来て塊には4つの特徴を持つ地域が出来ました。

 銀の珠の恵みが多い地域は地下資源が豊富な地域にました。
 赤の珠の恵みが多い地域は火山地帯となり、青の珠の恵みが多い地域には水が溢れました。
 緑の珠の恵みが多い地域は高い山がそびえる地域となりました。

 そして、光球によって産まれ出た命もそれぞれの進化をとげました。

 地下資源が豊富な地域では暗い場所でも目が見えるようになりました。
 火山地帯では熱さに耐えうる身体になりました。
 水の地域では水中で呼吸が出来るようになり、高い山の地域では空が飛べるようになりました。

 4つの珠は月となりそれぞれの地域を守護するようになり、光球は太陽となり塊を守ります。

 この塊が『クアトリア・ワールド』です。



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