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主婦亜沙美の生活 2nd season
【熟女/人妻 官能小説】

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出逢い-3

金曜の朝、6:00に起きた私は洗濯機をまわし、その後、食事の準備やお弁当を用意し、家族が起きるのを待つと一人また一人と起床した家族が、あわただしく朝食を片付けた、終わった者から順に家を出ていき、7時過ぎには家には私一人になった。

掃除機を掛け、ウォーキングの準備をし、家出るころには7:30過ぎだった。

遅番の日はいつもこんな感じだった。

「今日もいいお天気になりそうね」青く晴れ渡った空を見上げ、私は公園に向かった。


予想外と言うか、予想通りと言うか…高杉の姿が公園にあった。

相変わらず、無視して歩いていると高杉は当たり前のように付いてきた。

高杉はろくに前を見ず、文字通り私の顔色をうかがいながら、話しかけ、歩いている。

私は音楽を聴きながらひたすら無視した。


突然、斜め前を歩く高杉がよろめき、イヤホン越しでもわかるくらいの情けない声を上げながら音を立てて尻もちをついた。

公園の道に誰かが大きな石を置いたようで、前を見ずに歩く高杉が躓いた。それも情けない声を上げながら。

普段、これでもかと恰好を付け、スマートな振舞の高杉が情けなく、滑稽にこけたことが妙におかしく私は耐えきれず、思わず、大きな笑い声をあげてしまった。

「…プッ…ププ…アハハハっ!!ハハハッ!!」

ツボに入った笑いはなかなか止まらなかった。

それを見た高杉は照れながら

「酷いなぁ〜亜沙美さん。そんなに笑わなくてもいいのに。でもおかしいね。ハハハ」

2人で笑い合ってると、私は心の中で何かが砕け落ちるような気がした。
大きなダムが決壊する小さな穴が開くように…。

私は自分でも驚くほど、座り込んでいる高杉に自然に手を差し出した。

高杉は私の手を握り、立ち上がると、高杉の身長が私よりも10cmほど高いことに初めて気付いた。
普段、自分よりも背が高い男性に会う機会が少ないので何故か妙にドキドキした。

「大丈夫?」私の問いかけに

「あぁ、大丈夫」ジャージのお尻を払いながら高杉は返事をした。

「そんな、余所見ばかりして歩くからそうなるのよ」

「だってさ…」

「ちゃんと前を向いて歩かなきゃ」

「は〜い」


私は再び歩き始めると、高杉も付いてくる。私の耳にはイヤホンはなかった。


「高杉さんって意外とドン臭いんですね?普段は恰好をつけてるくせに。アハハハッ!」

さっきの光景を思い出して、笑う私に

「意外だな、亜沙美さんって結構性格悪いんだね…」高杉がすねたように言う。

「そう。性格が悪いんですよ。ごめんなさ〜い」

「じゃ、もう明日から公園に来ないし、Amityにもいかない」

「はいはい。今までどうもありがとうございました」

「嘘だよ。また来るよ」

「いえいえ、今までどうもありがとうございました」

「ちょ…ちょっと…亜沙美さん」

私は無視をして歩き続け、2周目を終えた。

公園の出口で自分でも信じられないが、私から高杉を振返り、声を掛けた。

「お疲れ様でした」

それを聞いた、高杉は嬉しそうに「お疲れ様でした。また明日ね」


それから私のウォーキング仲間はお気に入りの音楽から高杉に交代した。

徐々に話すようになり、日を追うごとに会話も多くなった。


高杉のことを少しずつ知っていき、高杉も私のことを一つずつ聞き出していった。

高杉は…

”不動産会社では営業部長で偉そうだけど、会社には10人ちょっとしか社員がいないらしい

お客さんの物件案内はめったにせず、物件のオーナーの接待が主な仕事だそうでアフターファイブが始業時間らしい

7歳下の奥さんと10年間に結婚して8歳の息子がいるらしい

学生時代はバスケットボールをしていて今は接待ゴルフが趣味になっているけど、山登りも実は好きらしい

初恋は中学のころで女子バスケ部の先輩らしい

・・・・”


4月が間近になったある日、二人でウォーキングしてると、公園の桜に薄いピンクのつぼみを見つけた。

私の視線を辿った高杉は「じきに満開になるだろうね」

「ここの桜は綺麗ですよ」

「古賀の方にある高台の公園に毎年、桜が咲き乱れてるところがあるんですよ。そこでお花見しようか?」

「いいえ、結構です」意地悪に笑いながら答える私に

「そう言わずにさ。そうだ!岡部たちも呼んでさ。行こうよ」

「美紀さんに会いたいんだ?」

「そんなんじゃないって」少し真顔で困った高杉に私は

「…あぁ…ごめんなさい…」

「お花見行こうよ」

「…考えとく」

「うん。考えておいて」

「…うん…」

「そうだ、この前、お客さんに映画の招待券を貰ったんだけど、よかったら一緒日に行きませんか?」重い雰囲気をかき消すよう、思い出したように高杉は言った。

「映画?どんなの?でも家族と行ったら?息子さんと」

「よく見てないんだけど洋画で恋愛ドラマのような感じだって。有名な人は出てたっけなぁ…?
場所が福岡のキャナルだし、家族とはちょっと無理かなぁ」

「いつ?」

「今度の水曜」

「何時から?」

「16時から。行く?」

「行かない」いつものように即答する私に高杉は困った顔で

「そういわないで行こうよ。ね?」

「…考えとく」

「うん。考えておいて」

「…うん…」


『だんだん逃げられなくなってきたなぁ…困ったなぁ…』


心の呟きとは裏腹に私は高杉に惹かれつつあるもう一人の自分を感じた。


いつものように公園の出口で分かれ、家路の途中、私は不意に大胆で思い掛けない事を思ってしまった…


『高杉さんに抱かれてみようかしら…』


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