投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

主婦亜沙美の生活 2nd season
【熟女/人妻 官能小説】

主婦亜沙美の生活 2nd seasonの最初へ 主婦亜沙美の生活 2nd season 6 主婦亜沙美の生活 2nd season 8 主婦亜沙美の生活 2nd seasonの最後へ

出逢い-2

4月が近付いてきた3月中旬の火曜日の朝、私は重ね着のヒートテックタイツの上にジャージを着て、ウインドブレーカを羽織って家を出た。

「寒い〜…」
この時期のウォーキングはまだ寒さが身に染みる。
頑張って我慢して歩いていると最後は汗いっぱいで家に帰ることになるが、家を出るのにまだ勇気がいる季節だった。

10分ほど歩くと大きな公園につく。この公園を2周すると5キロくらいになるので1時間ほどウォーキングしている。

今日も音楽を聴きながら歩き、2周目に入ったところで、公園の入り口に、周りの光景に不釣り合いなスーツ姿の男性が目に入った。

特に気にも留めず、通り過ぎようとするとどうやら私に話しかけているようだった。

イヤホンを外すと聞き覚えのある声が耳に入る。

「亜沙美さん!」

「高杉さん?」

スーツ姿の高杉をみて、戸惑いながら「どうしてここに?」

「昨日もAmityに行ったら亜沙美さんがいなくて、休みだってママさんがいってて、
聞いたら金曜まで来ないって言じゃない。

残念そうにしてたらママさんがこの公園でウォーキングしてるから運が良かったら会えるかも?って。

そう言われたらもう来ない訳にはいかないじゃない〜」

「もう…ママったら」困惑した私は

「でも困ります。もう私を付け回すのは止めて下さい」

逃げるように歩き出すと、スーツ姿の男は付いて来た。

「そんな付け回すだなんて。
僕はただ亜沙美さんと友達になりたいだけなんだよ。
お話ししたいだけなんだよ」

「私なんてただの平凡な主婦だし、何もいいことないですって」

「僕はそんな亜沙美さんと友達になりたいだけだよ」

「友達って他にも色々いるでしょう?」

「いいえ、僕は亜沙美さんと友達になりたいんですよ。
ファンクラブの会員番号1番ですから」

「そんなのありません」

「だったら今出来ました。僕が第一号!」


へらへらと軽薄なことを並べられ、段々腹が立ち、怒りが頂点になった私は、立ち止まり、高杉を睨むように見つめ

「そんなに女に不自由してないですよね?
岡部さんがいるじゃない?

それに私、はっきり言いますけど、あなたのようなチャライ男って嫌いなんです。

調子がいいっていうか、軽薄っていうか…

何がファンクラブよ。バカにしてるの?

チャラチャラしてる恰好ばっかりの男って私、大っ嫌い」

言い終わった後、速足で歩く私の背後で高杉が断末魔のような声が聞こえた。
気にせず、イヤホンを耳に入れ、音量を最大にしていて走りだしそうな勢いで歩いた。
暫く付いてくる気配があったがやがて後ろからついてくる人影はなくなった。


翌日もパートが休みだったのでウォーキングに出かけると、公園で人影が目に入った。

グレーのジャージを着た長身のまるでモデルのような男性がいた。

「こんな人いたっけなぁ?」

少し気になりながら歩いているとその男性は突然声を掛け、こちらに向かって歩いてきた。

「おはよう!亜沙美さん」…その男性は高杉だった。


『昨日、あれだけキツイ事言ったのに、この人って…』


打たれ強さにあきれながらも無視して歩くと、高杉が並んで歩いてくる。

イヤホンから流れる音楽に乗って高杉の声も聞こえてくる。

「岡部の奥さんとは何でもないんだ」

「岡部さんのご主人が、奥さんがあなたと浮気してるって言ってたけど?」

私が言い返すと高杉は

「岡部…美紀さんとは確かに関係してたけどもう半年前から切れているんだよ
本当だよ。信じて欲しい」

「どうでもいいけど」

「どうでもよくないよ。それに軽薄なんて…
確かに見た目はこんなだし、信用して貰えないかも知れないけど、ちゃんと妻も子供もいる普通の男だよ」

「はいはい。だったら私なんかに気を取られず、家庭を大事にして下さいな」

「ただ友達になりたいだけなんだからさ」

「いいえ、友達は間に合ってますから」

私はイヤホンから音が漏れるくらいに音量を最大にして無視して歩くと高杉も付いてきた。

結局、いつも通り2周し、公園の出口でつくと高杉が「お疲れ様〜」
言葉を残して、帰って行った。


『何なの…あの人って』

呆れ半分、打たれ強さに羨ましさ半分にの複雑な気持ちのまま、私は家路についた。



翌木曜はパートだったのでウォーキングせずにいると、開店直後にジャージ姿の高杉が入ってきた。

苦笑いしながら「酷いじゃないですか〜亜沙美さん。パートならそうと言ってくれればいいのに。公園で待ってたんですよ」

無視して「いらっしゃいませ」無機質に応対し、水を置くと「ホット下さい」と高杉は返した。

気まずい雰囲気を壊すように、すぐに常連客が来て、いつものようにみんなでの会話になり、私はホッした。

そうしているとすぐにママもやってきて、ママや常連客、高杉の話の輪が広がった。

会話の内容はいつの間にか私の勤務シフトになり、私が明日の金曜は遅番であることを高杉に知らせてしまった。

「遅番の時ってウォーキングするの?」

聞いてくる高杉に私は素っ気なく

「気分次第ですけど」

「遅番って言っても仕事の日だったら早めの時間になるの?」

「そうですね。7:30とかですかね」


『さすがにそんな朝早くに北九州から福岡に来れないでしょう』


「じゃ、明日は早起きだな」

高杉が冗談のつもりで言ってると思った私は「ご自由に」

「うん。頑張るよ」

「まぁ、一途ね〜」ママの冷やかしにも負けず、高杉は続けるが、私はもう返事もしなかった。

それからしばらくして高杉は店を出て行った。


主婦亜沙美の生活 2nd seasonの最初へ 主婦亜沙美の生活 2nd season 6 主婦亜沙美の生活 2nd season 8 主婦亜沙美の生活 2nd seasonの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前