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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 4.-17

 口早に妄言を吐きながら、叔父は有紗のもたらす性楽に夢中になっている。あと少しだ。あと少し惑溺させてやる。
「ああっ……、し、信ちゃんの、お、ちん、ちん……、気持ちいいっ」
「おお、きもちいいかっ、……こうかっ? ……これがいいかっ?」
「んあっ、す、すごいよぉ……」
 安っぽいアダルトビデオみたいなセリフだ。冷静な中で淫楽に狂う女を装おうにも、素人である有紗には気の利いた喘ぎは難しかった。だがそんな稚拙な演技でも、有紗の媚態に痴れた叔父には十分通用し、
「イ、イッちゃいそうだよっ、信ちゃんっ……」
 ここぞとばかりに有紗は顔をぐっと詰め寄らせて信也の黒目を見据えた。「――お、お姉ちゃん、おかしくなりそぉっ……。信ちゃんのおちんちんで」
「うわあぁっ……! お、お姉ちゃんっ……」
 信也が有紗の上躯に抱きついて、一心不乱に腰を突き上げてきた。「き、きもちいい? お姉ちゃんっ……、ぼ、僕の、おちんちん、きもちいいっ?」
 信也が妄執の世界へと巻き取られていった。有紗は肩に置いていた両手で叔父の顔を包み込み、
「んっ、き、きもちいいよ、信ちゃんっ……、すっごくいいよ、信ちゃん」
「はあっ、ほ、ほんとぉっ……? ああ……、だ、出していい? いいよね、お姉ちゃんっ」
「いい……、い、いっぱい出して? ……信ちゃんが、おかしくなるくらい、お姉ちゃんで、きもちよくなって、いっぱい、いっぱい出していいよ」
「ああっ……!!」
 指が濡れた。泣いている。「い、いぐっ……、イクうぅっ! ああ、ザーメン、い、いっぱい出ちゃうっ……!」
 大声を上げた信也の男茎が、さっき自前で腰を振って射精した時とは比べ物にならないほどの激しさで、有紗の腹の中を暴れまわった。
「んっ! ……すっごい、信ちゃん、……い、いっぱい出てるっ……」
 有紗も声を張って、射精を続ける信也を更に追い込んだ。
「ああんっ! は……、お、お姉ちゃん……」
 悪寒のするような甘え声を出した信也に唇を授けた。汚らしい中年の口腔だったが、これで終わりだと思うと、艶めかしく舌を差し込むこともできる。
「……あんっ、ああ……」
 叔父は恭順に顔を上げて唇を預けている。虚ろな目をしていた信也の瞼が下りていった。有紗は唇を舌で擽りながら、忍ばせていた小瓶を手の中に握り込んだ。
「信ちゃん……、きもちいい?」
「うん……。うんっ……、もっと、……もっとチューしたいよぉ」
「いいよ……」
 片手の親指で栓を開けると、中の液体を素早く口に含み、信也の唇に吸い付いた。だらしなく開いた口へ舌を差し入れると、母の面影を前に完全に無防備になった信也の口内へ液薬が流れ込んでいく。唾液と勘違いしたのか、信也は口内に入ってきた汁を素直に喉仏を動かして飲み干していった。
 異変に気付いた信也が大きく目を見開く。
「……お、おいっ……!」
 一気に飲んでしまうと、効き目が早い。同じことをお前もやった。二度も飲ませたクセに、自分では初めてだったのか?
 更に叔父は何かを言ったが、舌の痺れに呂律が回らないから聞き取れなかった。別にこの男が何を言おうが興味がない。腕の力が弱まったから、有紗は思い切り信也を突き飛ばした。叔父の体から降りると、男茎が抜けた瞬間、夥しい精液が脚の間から溢れ落ちてきた。一刻も早く不快な感触を拭い去りたい。あと、口も急いで濯いだほうがいいだろう。有紗は眠りに落ちていく叔父に背を向けて浴室に駆けていった。
 ――ごめんね、お母さん。
 しかしきっと、母は許してくれる。




 バスルームでたっぷりのボディソープで直樹に手づから洗ってもらった。毒汁で満たされてしまった秘所はとりわけ丹念に、最後には疼きに震える花弁をキスで清めてくれた。安物の硬いバスタオルを巻きつけて部屋に戻ると、直樹は一度は怒りを呑み込んだのに、脚を止めてソファに縛り上げた野獣を恐ろしい目で見た。
 そんな目は彼には似合わない。気持ちは分かる。だがもう少し待とう。有紗は彼を宥め、背中を押してベッドの方へ導いた。
 二人でベッドの上に上がると、有紗は直樹の視界に叔父が入らぬように跨ってしがみついた。濡髪が彼の顔を擽ると、彼の憤りも治まってきたようだ。
「……元気、出てこない?」
 しかし、身を寄せ合っているのに、腰に巻き付いているバスタオルの袷から手を入れると、硬度が不足していた。有紗は先端を優しく手のひらの中に包み、握りに強弱をつけて性愛を唆す。
「だって……」
 直樹の黒目が狩られた叔父の方を向こうとするから、有紗は顔を更に近づけて彼の視界を塞いだ。
「これで、最後、だから」
「でも、許せないよ。……絶対。……あいつを、殺し――」
 高貴な御身にそんな卑しいことはさせられない。有紗は首を振って、
「私の言う通りにして? ……それに」
 直樹の肩を押してベッドの上に仰向けに倒していく。「この人には、死ぬよりも辛いことだから、きっと」


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