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肉欲の賠償支払
【鬼畜 官能小説】

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トラブル-1

⚪︎県にある卸業者に、新しくシステムが導入された。
そのシステムは、発注から配送までを管理するシステムで、その卸業者にとっては、業務の中核となるシステムだった。
ところが、いざ導入をしてみると、不具合だらけのシステムで、誤発注や誤配送が多数発生し、従業員は昼夜問わずの作業を余儀無くされた。
そして、それは当然、システムを導入した会社も例外ではなかった。

蘇我実(そが みのる)は、システム開発のリーダーを担っていた。
本来であれば、システム導入前の一ヶ月前になる11月からは、卸業者の中で入念なテストを行う予定だった。
ところが、年末年始が近い11月は卸業者にとって稼ぎ時で、時間を作ってもらうことができなかった。結果、システムはぶっつけ本番のような状態で導入されたのだ。
大きなトラブルとなることは、目に見えていた。
だからと言って、卸業者に強く言うことはできない。
相手は県内有数の企業で、目を付けられれば、会社にとって大きな不利益となるだろう。
何にせよ、まずはシステムのトラブル対応をする人材が必要だった。
そのため、導入した翌日には、手の空いてる何人かに現場へと来てもらった。

集まったのは、若いプログラマー3人だった。
早速、その日からシステムの改修に入ることになった。
現場の会議室の一室を借り、対応は深夜まで続いた。

日付が変わる頃、集まったプログラマーの中に一人女性がいたため、実はその女性に帰宅許可を出した。
それを聞いた卸業者の社長が会議室に怒鳴り込んで来たのは、女性が帰り支度を始めた頃だった。
「一人帰るだと⁉︎ふざけるな!誰のシステムでこんな状態だ!」
もちろん、我が社のシステムが引き起こしているトラブルだが、そうなった原因はお前達にもあるだろう!
と、実は怒鳴りたかったが、ぐっと堪えた。
「大丈夫ですよ。私残ります。」
女性がそう言ってくれたのが、実の救いだった。


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