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衛星和誌 −Qカップ姉妹−
【SF 官能小説】

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リリア語り(2)-1

 お姉さまとふたりきりになったのは、昨夜が初めてです。
 シャワールームで‥‥。
 元は王宮の共用のシャワールームだったところなのですが、事実上、ずっとわたし専用となっていて、ひそかなお気に入りの場所でもありました。そこには、コンジャンクションの後、オイオ側によって、なにやら小改造を施す工事がされておりました。奴隷から解除されたばかりのわたしは、自由の身を嬉しく思いながら、ひとりシャワーを浴びていました。あることを予感しながら‥‥。
 わたしの奴隷解除が告げられた、オイオの方々とわたしたち三人の揃った席が散会した折、あちらのメイドのジャニスさまが寄って来られて、コンジャンクション後ジャニスさまだけが使っていたというシャワールームをまた使ってもよい――ふたりで仲良く使いましょうということだったのですが、脱衣所の読取装置のコードを書き換えてしまっているので、二、三日は使用の際にジャニスさまのオーガンカードへ連絡してほしい、とのことでした。
 「仲良く」という表現、また彼女がおっしゃった際の笑みが少し気にはなったのですが、わたしとしてはまた使えることが素直にありがたく、言われた通りに入室時に連絡し、遠くから操作して開けてもらったのです。
 しかし、読取装置の電子音がわたしに、ある予感を持たせました。
(そうか‥‥。あの方が――)
 ジャニスさまが、あのオイオの調教士さまと意を通じていらっしゃることは、当然のことのように思えました。また、読取装置のある脱衣所ではなく、シャワールーム自体の扉の開閉や、もしかしたら本当に入室しているかどうかといったこともセンサーで感知すること、その情報をオーガンカードへ送ることは、さほど難しいことではございません。おそらく、シャワーを浴びているところをあの調教士さまが襲ってくるのだろうと、わたしは考えたのでございます。そういうプレイがお好きな方は、いらっしゃいますから‥‥。
 脱衣所ともども、シャワールームは1Gに設定されていたのですが、それも単に安全のためだけではなく、その重力の世界に住んでいたあの方への配慮ではないかと思われました。
(あのお優しい指づかいで‥‥)
 それでも、わたしは、構わないと思いました。熱いシャワーのなか、あの方におっぱいを揉まれるのも一興だと、考えたのでございます。
 果たして、数分後‥‥。
 わたしの予感――予想は、半分当たり、半分は外れました。
 久しぶりのその場所の壁や天井には、邪魔にならないよう埋め込むように、なにやら固定装置のようなものが取り付けられておりました。それらが女体の拘束を目的としていることにすぐにわかりました。わたしは、なんだかもうワクワクするように、まだかまだかと、あの調教士さまのお出でをお待ちしていたのでございます。湯滴を自分の豊かな乳丘で跳ねさせて、うっとりしながら‥‥。しかし、わたしを急襲してきたのは、なんと、ルリア姉さまだったのでございます。
 そして‥‥。
 シャワールームに飛び込んできたお姉さまに背後から抱きすくめられたとき――お姉さまは当然のようにわたしの腋から手を入れられ、おっぱいをつかみにこられました。最初は優しく、ですが――わたしはまた、あることを思い出したのです‥‥。

 第一次トゥーロパ戦役の終わり頃、わたしたちが住む首都イシドラもついに戦火に晒されることになり、わたしはお姉さまに手を引かれるようにして、崩れゆく都市のなかを逃げまどいました。
 辿り着いたのは、地表下にある、東イシドラ避難民収容センターでございました。元の政府の防衛隊有志が最後の抵抗を試みているときでした。あるいは、もう勝ちは決まっているのにスガーニー−フカリス連合軍スフ軍は見せしめの爆撃を行なっていた、というお話も聞いたことがあります。
 ズズーン、といういやな地響きが、何度もわたしたちを揺らしていました。
「お姉さまっ‥‥!」
 わたしがお姉さまの豊かな胸に顔を埋めると、お姉さまはわたしを抱いて、励ましてくれたのでした。
「リリア、大丈夫だ! ――遠い‥‥。ここから離れて行ってるよ」
 わたしの腋にまわされたお姉さまの力強い手が、衣服の上からわたしの乳房に指が少し食い込むくらいに置かれていました。わたしは、そのとき感じてしまっていました。そして、ある考えが思い浮かんだのです。見上げるお姉さまの、少しお汚れになった、凛々しい横顔を見ているうちに‥‥。
 ズズズズーン!
 また、地響きがしました。天井からはらはらと多量の埃が舞い落ちてきました。わたしを抱くお姉さまの手に力が込められました。指はいっそう、服とブラを通してわたしの乳房にわっしと食い込みました。わたしは心強く思いながらも、いけない快感を覚えていました。逆も然りですが‥‥。
「‥‥‥‥! 今のは――ミサイルじゃない‥‥。スフ軍は、巡洋艦クラスをここまで出してきてるんだ‥‥!」
 お姉さまには、わたしには聞き分けられない、なにやら爆発音の違いがわかるようでした。
「くそっ。だからふるい砲艦の改修なんかじゃなく、防衛ミサイル網にお金予算を使うべきだったんだ!」
 わたしはもちろん、お姉さまもその頃は一民間人にすぎませんでしたが、お姉さまには軍事知識があり、若いながらそういう意見を持っていたのでした。
 わたしにはさっぱりわかりませんでしたが、ただ、わたしたちのトゥーロパが奪われようとしていることはわかりました。お姉さまがすぐおそばにいることも。


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