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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 3.-26

 幼児モードに入った。寒気がする。今日、叔父が帰ってくる。きっと思い切り陵辱されるだろう。来週はどんなことをしてでも直樹に会いに行かなければならない。今日愛美とどうだったのかを問い糾し、彼の全てを搾り取って、穢された自分を清浄してもらうのだ。
(……!)
 ――またこんな自分になっている。
 有紗は怨恨に満ちた顔で、唇を鳴らして唾を明彦の顔へ吐いた。吐液を浴びて呻いた明彦だったが、口先へ垂れてくる泡垂れを唇で舐めとると、握りこんだ男茎がより激しく脈打ち、コンドームの中でクチュリと先走り汁が撥ねる感触がした。
「……今日はパンツ履いてるから、物足りない、ですか……? いっつも私のスカートの中、ジロジロ見てますよね? こうしてる時」
「うっ、……あぁ、……ご、ごめん」
「謝るって、ことは……、見てるんだ。……変態」
「はっ、あっ」
 体を揺らしているから息ついた声で厳しく非難すると、ますます明彦は身悶えして、焦らす有紗の腰を掴もうと手を差し上げてきた。
「勝手に触らないでください!」
 キッパリと言ってもう一度唾を吐きかけた。明彦は母親に叱られた小さな子のように半泣きで謝ると、行き場の失った両手で自分のヘッドレストを掴んだ。何かに縋らなければ、寸止めを続ける有紗の戯弄に耐えられないようだ。
「出したい?」
「……う、うんっ」
「こうやって、コンドーム、持ってたってことは……、ほんとは、私と、ちゃんと、……したいんですよね?」
「うっ……、そんなこと……」
「ガマンする、とか言ってたくせに。いつでもエッチできるように、準備してたんだ?」
「……う、あっ……、有紗ちゃんっ、もう、ガ、ガマンできないよぉ」
「出していいですよ? こんなことで、エッチしてるつもりになって、出しちゃえばいいんです」
 明彦の長大な男茎が暴れる。亀頭に五本の爪を立て擽り、幹を思い切り握って扱いた。
「ああ……、有紗ちゃんっ……、出るっ、出ちゃうよぉっ……、はうっ……、おほっ……!」
 コンドームの先端が白く膨れていった。
 明彦が果ててしまうと、有紗は素っ気なく助手席に戻った。シートにしなだれて息を整えている丸出しの下半身では、勃起が少し収まったが満足したとは言えぬ男茎が、白濁を湛えた薄皮の中でピクリ、ピクリと震えている。家の車なので汚さないでくださいね、と有紗は言って、外の景色を眺めた。相変わらず雑草たちは頭を揺らしている。結局誰も見てはいなかった。後部座席に投げてしまったから返信を確認することができない。時計を見たがあまり時間は進んでいなかった。制御できない自分への嫌悪と遣る瀬無さが有紗の体を暴れさせそうだったから、とっとと身繕いを整えて車を出すよう明彦を急かした。




 少し間が空くと叔父に唇を吸われる耐え難さが増す。ラブホテルのドアを閉めるや否や後ろからバストを我が物に揉み回してきた。
「ほらぁ……、有紗、口を開けろ」
「……や」
 横浜で直樹に吸ってもらった唇が汚されていく。だがその恨みこそが叔父の馬鹿げた淫欲を躱す武器でもあるから皮肉なものだ。頭の中で独りごちて唇を緩めると、涎まみれの舌が押し入ってきて、口内に不浄の分泌が流れ込んでくる。後ろから下半身をヒップに擦りつけられながら部屋の中に向かって歩かされた。
 明彦の運転で家に帰ると、エンジン音に気がついた洋子と、海外から帰ったばかりの信也が迎えた。「お帰りなさい」とにこやかに迎える洋子の後ろに立った信也はもちろん不機嫌だった。明彦と会うなと言っていたのだから当然だな。ざまあみろ。有紗はほくそ笑んで「結構買っちゃった」と叔母に向かって荷物を見せて嬉しがる姿を見せてやった。
「すみません。お嬢さんを連れ回してしまって」
「いえいえ、まだこんな時間ですよ?」
 謝る明彦へ洋子が頻りに夕食を勧めていると、
「……森くん」
 信也が妻とは対照的に渋い顔で声をかけた。
「あ、はい」
 信也は快く思っていないと思ったのだろう。明彦は神妙な顔で返事をしたが、
「俺からも話があるんだ。ちょっと寄ってってくれないか」
 と言った。何の話だろう。訝しむ有紗を尻目に、上職に誘われては断れぬ明彦を洋子が背中を押すようにいそいそと導き入れていく。少し遅れて玄関に向かおうとした有紗に信也が寄ってきた。
「……こういうことをすると思っていた」
 悔しそうな声。いい気味だ。
「でしょ? 付き合ってるんだもん、当然だよね?」
「俺の車で森とカーセックスでも楽しんだのか?」
「そうだね。したかもしんない」
 信也の横を通り過ぎて、洋子たちに遅れすぎて閉まってしまったドアに手をかけると、甲の上から握られて、
「明日、悪さをしていないか調べてやる。お父さんとお出かけだ。……徹底的にもう一度教え込んでやるからな? 覚悟しておけ?」
 歯ぎしりする顔でも見せてくれるのかと思ったのに、薄笑いをしてきたので、有紗は舌打ちをして家に入っていった。


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