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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 3.-18

「んっ……、や、すっごい、や……、ん……、いっぱいしてっ」
 クリトリスを舌先で弾かれると同時に、彼の指先が秘門をくぐって挿抜されると、花弁から蜜しぶきを飛ばしてしまった。飛んだすぐ先には直樹のあの整った顔があるかと思うと、妖しい騒めきが起こって、舌で幹を下から上に舐り回しつつ亀頭を握って激しく扱いてやる。
「あうっ、有紗さん、また……」
「んっ……、いいよ、直樹。……このまま出して」
 蜜が溢れた花唇に深くキスをしながら、
「うっ……、あ、有紗さんっ……、お願いだよ、もう、ヤラせてよっ……」
 と直樹が譫言のように繰り返すのを聞き、舌でなぞっていた幹が下からせり上がって来るのに気づいて有紗は急いで先端から咥え込んだ。亀頭を生温かく包まれた瞬間、直樹が三度目の爆発を始める。
(んっ……、すごい……)
 こんなに出してくれる。そう思うと、喉の奥を叩いてくる射精を喉を鳴らして飲み込んでいた。彼が自分のために放出してくれる畢竟を平らげたい。そして有紗はヒップを押し出して直樹の鼻先に秘割を押し付け、射精を続けたまま愛しく舌が奥を穿ってくると、目眩るめく絶頂に全身を痺れさせた。
 極まって恍惚となり、余韻にビクビクとする男茎を口から離した有紗だったが、まだなお握りを離さずに貪欲に上下させる。
「も、もう、ムリだよぉ……」
 足元から直樹が懇願してくる。しかしレンタルルームではこんなものではなかったではないか。
「だめ、もっと。……ぜんぶ出して。私のこと、すきでしょ? ちがうの?」
「すき……、大好き……」
 時計を見れば、まだ少し時間はある。直樹が指と唇でずっと愛してくれるなら、今日は挿れてもらわなくてもいい。それくらい手の中にある神威の肉幹を手放したくないし、湧出する聖なる雫を全て搾り取りたい。明日のぶんが――明日彼が誰かに慰めてもらうぶんが枯れてしまうかもしれない。そう思うと余計に手が離れない。




 クラクションを鳴らされた。こんないたいけな女が運転しているのだからもっと優しくしてほしかった。前のめりになってハンドルを握っていた有紗へ、
「……とりあえず路肩に寄せて」
 と青ざめた明彦が隣から手を伸ばしてくる。
「えっ、なにっ……!?」
「落ち着いて。……とりあえずブレーキゆっくり踏もう。ね? とにかく落ち着いて、踏み間違えないで」
 そう言って明彦はハザードを点けた。もうちょい左に切って、もうちょっとだけ。十キロくらいにまで減速しても暫く走り続けてまたクラクションを鳴らされ、徐々に路肩に寄せて漸く止まった。明彦が深く息をついてシートに凭れる。
「よくそれで運転しようと……、念の為だけど、免許、持ってるよね?」
「持ってますっ。……、……だって、ベンツって思いのほか大きくて、幅がわかんないし……、左ハンドルこんなにムズいって思わなかった……」
「いや、そういうレベルの話じゃないよ」
 ハンドルの上に重ねた手に額を押し当てて深呼吸をしている有紗を見て、生命の危機を脱した明彦はやっと苦笑できた。
 叔父はアジア・パシフィック系ファンドグループが主催するカンファレンスに社の代表として出席するため、シンガポール、それからベトナムに行っていて不在だった。出張に旅立つ前日の夜に書斎に呼ばれ、物音を立てないように後ろから男茎を打ち込まれて、不在の間は明彦に会うなと命じられた。「再教育」とやらをしたいのに、仕事と出張が重なって、じっくりと有紗を嬲る時間が取れないから、明彦と会った有紗がまた勝手なことをして、一線を越えてしまうのが心配でならないのだ。ご心配なく。後ろから突き込まれながら有紗は心の中で舌を出した。あれ以来、二回、三回と繰り返すうち明彦は、有紗の花園どころか菊門も求めてこなくなり、両手で握り体を揺すられる擬似セックスの虜になっていた。所詮手で握られるだけだから、肉感の快楽は本当の性交に及ぶべくもない。だが美しい脚をM字に開いて妖艶に腰を上下する有紗に見下げられ、その真ん中ではショーツが濡れ染みを作っているのに決して触らせてはもらえず、それどころか途中から目の前で有紗が自分でイジくっているところを見せつけられる。なおかつ快楽に負けて甘えん坊になった姿を、いつもは社会人として先輩の明彦に敬意を払い、彼を立てるように丁寧語で接している有紗に誹謗されると、明彦はコンドームに向かって何で導かれるよりも激しい射精を起こした。
 電話の向こうの叔父を意識して、さも盛り上がっているように口走り、喘ぎを聞かせていたが、その実有紗の性楽は全く凪いでいた。跨った明彦を罵ったり、悶える姿を見て悦ぶ芝居は馬鹿々々しいとしか思えなかったが、その方がすぐに果ててくれるし、叔父が愚かしく興奮するからやっているだけだ。
 明彦と会った後に車に乗せられてホテルに連れ込まれる時や、あるいは夜中に突然寝所に忍び込んできた時、叔父を受け入れる陵辱感は以前に比べて緩和されていた。叔父がどれだけ気色悪い淫欲で有紗に襲いかかってきても、直樹に貫かれた時の愛の豊かさに比べたら滑稽ですらあった。余裕が生まれて頭の片隅では常に叔父を賤しめることができるようになった。直樹の存在を感付かれないために、時折、いや、やめて、と殊更に言ってやれば、叔父は勝手に盛り上がってくれたし、今までの暴虐を思い出せば忽ち作ることができる屈辱に苛む表情をしてやると、征服心に燃える叔父は勝手に果ておおせてくれた。


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