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笛の音
【父娘相姦 官能小説】

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笛の音 3.-12

 大きいから悦ぶわけではない。だから明彦など要らない。顔に擦れるこの男茎は問題外だ。欲しいのは、何度も耳元で愛してると言い聞かせて体の中に埋めてくれた、帰ると言っているのに引き止めて、三度も愛の証を注いでくれた高貴な肉体だ。
「いやぁっ!!」
「おおっ……、有紗ぁ、オクチでなくても、きもちいいぞぉっ。ほら、コレだっ、これだぞ、有紗っ。お前に相応しいおちんちんはなぁっ?」
 顔を背けようと左右に振る有紗の肌で、怒りが淫欲に転化した男茎の先から漏れた透明汁と、辛苦で溢れ出た涙が混ざった。相応しくない、相応しくない、と繰り返し念じても、脳裏に直樹の部屋の光景が浮かび上がってくる。ベッドの上で仰向けになって愛しい目を向けた愛美に、不能を克服し、細身の裸体を晒した直樹が重なって下腹部を合わせていく……。
「お父さんは有紗が大好きだから、こうしたいだぞぉ? 有紗……、有紗が他の男のものになるなんて耐えられないんだ。わかるだろぉ? 好きなんだから当たり前だっ……」
 信也の言葉に目を見開いた。陰毛で視界がドス黒く塞がれている。頬や目元に擦れる毛先が汚らわしい。だが今の私は、コイツと同じなのかもしれない。この目を背けたい景色と同じく――。
「うおおおっ!」
 雄叫びを上げた信也が、有紗の顔に男茎を密着させたまま堰を切ってきた。下賎な女に相応しい男茎を押し付けられ、邪悪が濃縮されている毒汁を噴出口から、直接肌に浴びせかけられた。
「うあぁっ!」
 悲鳴が出たのは、叔父の汚辱に対する嫌悪だけではなかった。今すぐ直樹に抱きしめられて愛情に浸して欲しいのにその資格がない落胆と、襲ってくる愛美への恨みだった。
「……うう、有紗……。もっとしような? な? お父さんがちゃんと教えてやるぞ……」
 信也は有紗の身を起こして助手席のシートに凭れさせると、男茎をズボンに仕舞い切る前からドアを開けて降り立った。ジッパーを上げつつ小走りに助手席に回ってドアを開けて有紗の二の腕を取る。
「ほうら、お父さんのザーメンで可愛い顔がベトベトだ……。お父さんのものだっていう、目印みたいだなぁ……、ほんとうに可愛いぞぉ」
 車から引き出した有紗へ気色悪い笑みを浮かべて、ドアをロックすると、腕を引いてホテルの方へ歩かせてくる。項垂れて、よろよろとした足取りでヒールを躓かせる有紗の鼻先から叔父の放った毒汁に涙が混じり、糸を引いてポタリポタリとアスファルトに落ちていった。
(直樹……、はやく会いたいよ……)
 叔父を悶死させるために明彦に抱かれることもできたのに、しなかったのだ。愛していると言われて埋められる男茎は、直樹のものだけでありたい。今から毒じみた穢い男茎に姦されても、次に直樹に会えばきっと神聖な体が全て洗浄してくれる。だからこそ思わずにはいられなかった。
(……愛美っ)
 自分の喉に爪を立てて血が滲むまで引っ掻きたい衝動が起こる。認めるわけにはいかない。何のための七年間だったのか分からなくなる。セックスフレンドなどという卑賤の身に名乗り出た意味もなくなる。この感情だけは決して認めてはいけない。
 ――もう早く家に帰ればいいのに。どいつもこいつも。




 鬱屈塗れの二日を過ごした。明日は直樹もバイトは無いから、会社をすぐに出れば前回より時間を長めに取れる筈だ。
『明日はなるべく早く行くから、ちょっとは長くいれるよ』
 そうメッセージを送ると、喜びの返信があった。フキダシにいっとき心を和ませるものの、すぐに沸々と、奥底でただ澱んでてくれればいいのに、鬱屈が煮え滾り始める。セックスフレンドなどというのはまやかしだ。そんな乾いた関係ならば、こんな滾りは起こらない。
(愛人? 結婚してないからピンとこないな……。『浮気相手』ってことか)
 世の中には、正当な恋人ではない身分の女も多いだろう。彼女たちも自分と同じように、苦杯を喫する毎日を送っているのだろうか。湯舟に浸かって立ち上る湯気を眺めてそんなことを考えていた。……いや、彼女たちはまだマシだ。陰で正当な彼女を毀損したり揶揄することで、自分の優位を誇示して気を紛らわせることができる筈だ。自分はそれすらできない。したくない。脱衣所で体を拭う際、鏡に体を映した。表面的には何も変わっていない。実は体の芯まで卑悪に塗れているなど誰も思わないだろう。有紗は頭からバスタオルを被って顔を覆った。自分でセックスフレンドでいいと言い出したのだ。もし直樹が身分相応に自分を扱ったとしても、文句は言えない。
 ルームウェアに着替えて浴室を出た。リビングに寄ったが洋子の姿はなく、寝室の前で声をかけると、おやすみなさい、と聞こえてきた。信也は今日、接待で遅くなるらしい。どうせなら明日がその用件だったほうがよかった。信也が帰るまで長く直樹と居れるのだから。階段を上り、妹の部屋のドアをノックした。
「お風呂、上がったよ――」
 そう声を掛けた瞬間、中からまさにドンガラガッシャンと形容できる喧ましい音が聞こえてきた。「ちょっ、愛美?」
「わーっ、だめー!!」


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