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夢を見るころ
【女性向け 官能小説】

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そのまま篠塚さんのところに内線をかける。
「今日の8時に会えますけど、どうですか?」
「へぇ。仕事が早いな?楠。さすが経管」
「いえ」
「8時な。仕事は無理やり終わらせるから心配するな」

え・・・・
仕事の鬼って感じなのに。
むしろ経管より仕事をしているかな?という感じの人なのに。
仕事を無理やり終わらせる?
夢のために?

俺はこれから始まる二人の恋愛が
楽しみなようで怖いような。
俺がスタートのフラッグを切っていいのか・・・迷った。

そんな俺の感情などお構いなしに時間は刻々と過ぎて
8時には3人が昨日の居酒屋で乾杯をしていた。

「楠くん。なんでこの方がいるのかしら?」
丁寧な言葉の裏にイライラとしている雰囲気がにじみ出てる。

「篠塚主任が、今日俺と夢が会うと知って、一緒にどうかって。
昨日夢を見て話してみたくなったらしいんだ」
「へぇ〜・・・」

「永坂さんは楠が好きなのかな?」
「はぁ?」

いきなりなに言ってるの?というように失礼な顔で聞き返した。
夢。ネコが逃げかかってるぞ・・・

「駿が好きなのは私の妹です」
「永坂さんの気持ちを聞いてるの」
「いいえ。断じてそんな事実はないわ。駿はただの幼馴染です」

夢のその言葉を聞いて篠塚さんがにっこり笑った。
「なら問題ない。永坂夢さん。俺と付き合いませんか?」



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