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ヌードモデルは堕落のはじまり
【調教 官能小説】

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はじめてのヌードモデル-1

 カルチャーセンターの教室内、木でできた台の上で早紀は立ち尽くしていた。椅子に座った生徒たちとイーゼルにぐるりと周囲を囲まれている。生徒は十五人程度。定年退職後と思われる年代の男性が過半数を占めている。残りの年代はまちまちだが、やはり全員男性だった。こういう講座って、暇な主婦の溜まり場だと思っていたのに。やっぱり裸婦デッサンだからだろうか。

「……ここで脱ぐんですか?」
 ピンクのシフォンのブラウスに、白いレース地のミニスカートを合わせている早紀は、助けを求めるように唯一の同性である京佳先生を見た。
「そうよ。着替えのための部屋なんてないわ」京佳先生がつめたく言い放つ。
 てっきり準備室でバスローブにでも着替えて、それを脱いで裸になるのだと早紀は思っていた。衆人環視のもと、いちから脱ぐだなんて、まるでストリップだ。
「桃井さん、早く脱いで。講座はもうはじまっているんだから」
「でも――」
「お嬢さん、そんなに怯えなさんな。こちとら取って喰うほど若くないんだから、安心してお脱ぎなさい」
 老人が茶化すと、周囲で笑い声が上がった。

 早紀は男たちの視線から逃れるようにうつむく。くちびるを噛みしめて、ブラウスのボタンに手をかけた。震える指でボタンを外していく。ひとつ、ふたつ。まっしろな胸もとが見えてくる。くっきりと深い谷間と、ブラジャーの縁のレースがのぞく。だれかが唾を呑み込む音が大きく響いた。

「いやあ、ストリップよりずっと昂奮するな。初々しくて」
「プロの女はこんなに緊張してくれないからね」
「お嬢さん、もしかして生娘かい?」
「いまどきの女子大生が処女のわけないだろう。お前より経験豊富かもしれないぞ」
「こんなにかわいい子、男たちが放っておかないだろうしな。上の口にも下の口にもさんざんくわえこんでるに決まってる。ひょっとすると後ろの穴にも」
「意外とこういう子が風俗でアルバイトしてるんだよ」
「脱いだら乳首もあそこも真っ黒でがっかりするかもしれないぞ」
 好き勝手に喋る男たちの声が早紀を苛んだ。

 ひどい――。視界が涙で曇り、鼻のつけねがつんと痛む。こんなに恥ずかしい思いをするのは生まれてはじめてだった。顔だけでなく、全身の肌が発火しそうなほど熱い。頭がぐらぐら揺れていて、こうして立っていられることが不思議だ。

 ブラウスのボタンをいちばん下まで外し終わった。ラベンダーカラーの、胸もとに大きなリボンがついているかわいらしいブラジャーは、ほとんどあらわになっている。早紀は勇気を振り絞ってブラウスを肌から落とした。衣擦れの音が起こり、早紀の上半身はブラジャーだけになる。周囲から感嘆の息が洩れた。
「さすが女子大生だねえ、肌がぴちぴちでおっぱいなんてつんと上を向いてて」
「腰のくびれもたまらないなあ。最近の子のスタイルはすごいや」
「色白もち肌だし、乳首の色が愉しみだ」
 ひときわ粘っこい視線を感じて、早紀は一瞬だけ顔を上げた。その瞬間、斜め前にいる男と視線がかちあう。分厚い目蓋に上半分が隠された三白眼が、眼で犯すように早紀を凝視していた。

 ――キモ豚……!

 高校時代の教師だった。木村琢郎という名前の木村のキムが訛ってキモに、そして琢郎の琢という字が豚に似ているから、キモ豚と呼ばれていたのだが、まさしくキモ豚としか言いあらわせないような外見の中年男性である。ねとついたバーコードヘア、垂れ下がった目蓋や頬の肉、しわくちゃの黄ばんだシャツ。早紀が在学中、キモ豚が女子トイレにカメラを仕掛けていたと噂になったことがあったが、真相はわからないままだった。


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