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心も抱きしめて
【女性向け 官能小説】

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「安心して。由香里のそんな顔は他の男には見せないから」

そう言うと空いている方の手が私の腿をさすった。

「んっっ」

優しく愛撫されるその手つきと
その手が石島さんだと思うと
声を出しちゃいけないのに。

声が我慢できない。

「声はダメ」

そう言って口の中に石島さんの人差し指が入ってきた。
その指を舐めるように口を閉じて声を我慢する。

「・・んんっっ」

「由香里。気持ちいい?」

手は決してスカートの中まで入ってこなかったし
胸を触られているわけでもなかった。

ただ、口の中を指で犯され
首を舐められて
耳たぶを噛まれる。

その一連の動作の中に、石島さんの男の色気を感じないわけにはいかなくて
下着の中がぬれて行くのが分かった。

ゆっくりと手を離され身体を離され
私の顔を覗き込むと

「その顔じゃ店を出られないな」

困ったように笑いながら
私の顔を隠すようにギュッと抱きしめた。

スーツの下からドキドキと鼓動が聞こえるのは
私のじゃない。

石島さんもドキドキした?

そう聞きたくて聞けなかった。



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