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大佐の舘
【ロリ 官能小説】

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大佐の舘-27

 ポンポンとボクの頭を軽く撫でて、大佐は部屋を出て行った。本当にあっさり出ていってしまい、何一つ言葉すら掛けられなかった。
「さあ俊様、早く身支度を。しおりも準備して待っております。」
 善蔵はボクを急かしながら身支度をしてくれ、夜陰に紛れボクらは二人で帝都の廃墟の雑踏の中に入っていった。
 昼になったら街中に放送が流れ、大佐の言った通り帝国は降伏し、敗北国になった。

 しおりと二人、帝都の闇市で暮らし出した。皆、自分の事で手一杯な感じで、戦災遺児は幾らでもいたから、ボクらは怪しまれず暮らしバラック小屋を建て、市場で大豆を仕入れ豆腐や味噌を作り、売って暮らした。

 大佐は終戦の正午過ぎに軍務會舘の彼の執務室で短銃をこめかみに当てピストル自殺をした。遺体は連合国軍により密かに誰も知らない場所に埋葬された。
 


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