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悠久の恋の果てに
【ファンタジー 官能小説】

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その後、楠さんは大久保さんと少し話をして電話を切った。

「やっぱり事故だったらしい。数メートルのがけから落ちて
くぼみにはまっていて、警察が発見できなかったらしい。
とにかく、無事だから、精密検査をして異常がなければ早くて明日の飛行機に乗る。
それは精密検査次第だな」
「はい。ありがとうございました」

「全く。会社への一報より先に個人の連絡をしやがって」

そう言って、楠さんは私に笑いかけて
「上に報告があるから」と医務室を出て行った。

良かった。
良かった。よかった。よかった。
本当に良かった。

無事だと知らさせるまで、本当に怖かった。

胸の前でギュッと握っていた両手は震えていた。

立ち上がれないまま、そこにいたら
またさっきの番号からかかってきた。

「大久保さんっ」
「うん。心配かけてごめん。こっちは本当にみんな無事だから」
「うん」
「ごめんな」

「私を。私を残してもうどこにもいかないで」
「・・・・うん」

ぎゅっと胸を締め付ける苦しさは
自分では考えられないほどの強い感情であふれてきた。

「早くて日曜日にそっちに帰るから」
「うん」
「帰ったら。会おう」
「うん」

そう言って大久保さんは検査が始まるから。と
電話を切った。




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