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夜羽球の会
【調教 官能小説】

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七つの刻印-1

 こうして三日の間、佑香里と信者は享楽の宴を繰り返した。何度も何度も絶頂し、何度も何度も射精をされ、信者に媚びを売って尻を振り、信者の言いつけを聞いては薬をご褒美にもらう。失神癖もついて意識を失うことも多く、太ももにはもう焼き印が七つもついていた。
 この三日は、動物的な快楽で言えば実に幸福であった。何も考えず、ただひたすらに信者の肉棒に奉仕をし続けた。悪魔祓いだのなんだのということにはもう関心がなく、ただひたすらに交尾だけを求め続けていた。だから、三日目の晩に会長に悪魔祓いという言葉を聞かされたときは、一瞬何を言っているのかが分からなかった。
 会長の話を聞くと、確かに三日のうちに悪魔祓いが終わらなければ荒治療に移行するということを言われていたように思えた。憑りついた淫魔はあまりに強力で、もうこのままのんびりと浄化している暇はない。速く対処しないと、淫魔に魂を喰われてしまう。そんなことを強く言い聞かされたが、佑香里は呆けた頭で軽くそれも聞き流した。最後に、明日から強硬手段に出るから覚悟しておくようにと告げられたが、それも自分には無関係のように思われた。とにかく、明日も信者の肉棒にすがることができるなら、もう何がどうなっても良かった。
 明日も今日のような宴が続くのだろうと思って、佑香里はゆっくりと瞳を閉じた。

 さすがに夢を見るほどの余裕はない。脳が電源をシャットダウンしてしまったみたいに、あるいは、世界が崩壊してしまったみたいに、ぷっつりと意識の糸は途絶えていた。酷使した身体をできる限り回復させようと、全細胞が必死に奔走する。しかし、その中には既に、取り除くことのできない猛毒がじわじわと染み込んでいた。
 昨日、一昨日と同じように、今日も黒服に起こされた。身体を折り曲げて横になれる程度の狭い檻の中。縛られているが、それがなくてもこの檻の狭さでは大きな身動きはとれない。股間には太いディルドが突き刺さっていて、微弱な振動を続けている。三日目の睡眠中も、ここだけは休息が与えられなかった。おかげで、いまだに穴の中はぐっしょりと湿っている。
ある程度意識が覚醒すると、とは言っても覚醒した状態でも頭はぼんやりと呆けているのだが、少し肌が痒いように感じられた。ねこじゃらしのようなもので撫でられているような、くすぐったい痒みである。掻きたくはあるが縛られていてはどうしようもないし、放っておけば自然に収まるだろうとも思った。


 起きてからまたしばらくして、部屋に会長が一人でやって来た。
「おはよう。昨晩はよく眠れたかな?」
 朝っぱらだというのに、顔には脂ぎったオスのいやらしい笑みが貼りついていた。だが、佑香里はそれどころではなかった。心臓がドクドクと跳ねている。息もゼェゼェと荒く、顔からは血の気が引いている。今にも髪を振り乱して暴れまわりたいくらいだった。
「か、かいちょおおぉ! かっ、かゆいっ! かゆいかゆいかゆいッ!」
 肺が壊れてしまうのではないかと思うくらい大きな叫び声をあげた。
「かゆい! かゆいかゆい、かゆいんれすうううぅ! かいぢょお、がいぢょおおおぉ! ほどいてッ、ほろいてくらざいッ! かかへてッ、かがぜでぇええええええええええぇ!」
 ワサワサと、皮膚の下で虫が蠢くような感覚。こそばいくらいだった痒みは、時間が経つにつれてどんどんと強くなっていた。焦らすように徐々に精神が蝕まれていく。身体が自由に動かせて身体中を掻きむしれたとしても、この痒みは収まらないのではないかと思った。手の届かないところ、もしかすると、皮膚ではなく脳そのものに虫でも湧いているのではないかと思うくらい、強烈で手の施しようがない痒みだった。
「おお、ずいぶん我慢しているみたいだな。全身が鳥肌でブツブツじゃないか」
 笑っている場合ではない。そんなことを言っている暇があるなら、さっさとこの縄をほどいて掻きまわさせろ。会長の余裕そうな態度に怒りが噴火しそうになったが、それすらもすぐに痒みに抑え込まれてしまった。
 しかも、佑香里の身体を襲っていたのは痒みだけではなかった。鈍器でゴンゴンと後頭部を殴られているような、重々しい頭痛。痒みよりかはいくぶん我慢のできるものの、これも先程からずっと頭の中で重低音を響かせている。
 ただでさえ辛いこの状況で、身体の自由が封じられていると言う苦行に、佑香里は発狂しそうになった。いや、発狂することができればまだマシなように思われた。いくら狂おうとしても、痒みは無理矢理佑香里を連れ戻す。肉体だけではない。今、この痒みは精神をも縛り上げてあらゆる自由を踏み潰していた。



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