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磯崎恵利子 16歳の受容 platinum girl
【レイプ 官能小説】

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桜貝心蝕-1



 2006年 12月8日 26時

 就寝前、自室ベットの中。
恵利子の大きな瞳は、天井に在る薄暗い灯をただぼんやりと眺めていた。
何かが変わろうとしていた。
いや、正確には自分の中が、何かと入れ代ろうとしている。

(あんなの、わたしじゃない……)


 数時間前

この日、バージンレイプ後。
男との“関係”は、13度目を迎えようとしていた。

 入室するとまるで恵利子の渇きを察するように……

「あっ、いやっ、だっ、だめです。そんなの…… 制服が、制服がしわになってしまいます」
円状の大きなベットに仰向けで押し倒されると、そう力なく形ばかりの抵抗を口にするのがやっとであった。
濃紺のスカートが捲り上げられると、恵利子の“渇き”を包み隠す薄布が艶やかな光沢を放つ。

「約束…… 守ってくれたんだね。いそざきさん」
言葉少なではあったが、そのイントネーションから男の喜びが窺えた。
この時恵利子は思うのである。
それはほんの些細な“ゆらぎ”のようなもので、ややもすれば気付かず見落としてしまう事であると……

おとこはその時々で繊細かつ微妙に呼びかけかた、囁きかける名を使い分け感情のゆらぎを伝えてくる。
このタイミング、姓で呼ばれる事に恵利子は“熱く”させられ、その心は2週間前へ彷徨う。


 11月24日

 いつものように“ノルマ”を消化し自宅近くまで送られる車内……

「磯崎さん、次に逢う時にこれを着けて来て欲しい。そうしてくれればきみの“欲するものを能える”事を約束する」
不意に発せられた言葉に一瞬困惑するが、聡い恵利子はすぐにそれを理解する。

「ふざけないでください!」
落ち着いた口調ではあったが、強い不快感を込めて拒否の意思を示す。
男の手にする箱のサイズと“着けて”と言う言葉に、それが瞬時に衣類、それも下着である事が察せられたからである。

「だったら今すぐ私を自由にしてください!」
そして恵利子は敢えて男が発した言葉の前のくだりを無視し、“欲するものをあたえる”のくだりに対し強い憤りを露わにした。

馬鹿にするにも程があると思った。
確かに強いられ続けた関係で心ならずも、身体に悦びが刻まれつつある事は事実であり、その反応を示してしまった事も認める。

(しかしだからと言って…… わたしのこころは!? 私のこころは悲鳴をあげている!)
そう、訴えたかったのである。

「きみが望むなら…… それも良い。ただし次に逢う時に、もう一度その言葉を聞いてからにしたい。そう約束してほしい」
それは千章にしては不明瞭且つ曖昧な表現であったかもしれない。

 結果、その言葉のやりとり、なりゆき故に恵利子はその品を一度はを手にせざろうえなかった。
帰宅した恵利子は、部屋に入るなりその品を確かめる事無く、一度はゴミ箱へと捨てた。

しかし数時間後、就寝直前になってそれを手にしていた。
箱の中身は恵利子の推測通り上下揃いの下着で、それも純白絹の布地には非常に手の込んだデザインが施されていた。

まだ16を迎えたばかりの恵利子には早すぎるデザインであったが、不思議といやらしさは感じられずその素材故か、自身がもっとも好む美しさと清潔感を感じさせた。

 そして恵利子は思うのである…… それは以前にも感じていた想いでもあった。
“行為”に及ぶまでの車中において、侮蔑の表情を浮かべる恵利子に対し、男は比較的饒舌でその話題においては的確に恵利子の関心をつかみ、知らぬ間に話に惹き込まれあいづちを打っている時すらあった。

くわえて上品な服の着こなしや洗練された言葉使いは、高い教養と知性すらうかがわせ互いに大きく離れた年齢を除けば、恵利子にとって興味を持てる異性の基準を満たしていた。


 ある時移動中の車内において、恵利子は“生理”を迎えてしまった事があった。
それをこの“男”にどう伝えるべきか考えあぐねている時……

「磯崎さん、私にとってはすごく残念な事なのだが、今日はどうも体調が思わしくない。それでもこれからのきみとの二時間は私に権利があると思っている。そこで……」
不意に男はそう切り出すと行先も告げず、いつもとは大きく異なる方向に車を走らせる。

その間も無関心を装う恵利子に対し、時に同意を求める様な話題を振り続けた。
移動時間が40分を回ろうとした時、男の目指していた場所へと到達する。

そこは古ぼけ時代に取り残されたような建物で、入り口に掛る木製の看板でその趣向を初めて知る事が出来た。
ぶら下がる看板には“紅茶館”と記されていた。

 恵利子が紅茶と精油の“香り”を好んでいる事は事実であったが、当然その様なパーソナルな話題、情報を男に対し口にした覚えも無く不可解な感覚を覚える。

しかしそれは不思議と違和感さえ感じても、当初有った様な不快な感覚では無く、逆に好ましくさえ思えてきていた。

男は極自然に助手席のドアを開けると、まるでデートでもしている様な感覚で恵利子をエスコートする。

「ふざけないでください。何故、わたしがあなたと…… 」
今こうして想い起してみると、この時も同じ言葉を口にした事を思い出す。
そして不愉快な気持ちを男に伝える。

「磯崎さん、きみの言う事はもっともだと思う。だが私はきみとここへ来た訳では無い。私ときみは二時間の移動の途中、喉が渇いたので寄ったに過ぎない。だから別々のテーブルに着き会計も別だ。もっともきみが、紅茶が嫌いなら話は別で、私ひとりで30分程ここで過ごすので、車の中で待って居て欲しい」
そう言い残すとひとりで、さっさと店内に入ってしまう。

 車中にて数分迷った後、恵利子はテーブルに着き“ダージリン”を頼んだ。


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