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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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暗闇に現れた者-2

真雄から聞いた話は衝撃的だった…。杏が、学校にも行かず部屋で引き籠り、挙句風呂場で手首を斬り死のうとして。幸い一命は取り留めたものの、放心状態で、親や友達の心配もあり、死ぬに死ねない、と言う。

僕が居ない、いや死んだと確信してからそんな悲惨な事が…。

「なぁ絆、俺、もういいかな?。」
「?」

そういうと彼は僕にツカツカと近づき。

「早く逢ってやれよっ!」
「!?」

怒号と共に胸倉を掴まれ、野獣のような形相で僕を睨む。

「あれだけ苦しんでんだっ!こんな時に不安だ恐いだのぬかしてる場合かっ!」
「っ……。」
「でも、それでもっ!」
「知るかよっんなモン…、そんな心配会ってからにしろっ!」
「……。」
「このままじゃ彼女、飛び降り自殺をしかねないぞっ、誰かサンみたいに。」

彼の怒号と杏が今置かれている状況から、モヤモヤした霧が一層した気分になる。

「…病院って何処?」
「!」

僕がかつて入院していたあの地元の病院だと解り、公園を後にする。

「絆、お前…。」
「ありがとう真雄、僕っ僕…。」
「早く言ってやれっ、彼女を幸せに出来るのはお前しかいないんだから……。」
「……。」

ぶっきらぼうに見えるけど、割と暖かい人。

結構好きだな…。

僕は無我夢中で駅へ向かう。


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