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ひこうき雲
【SM 官能小説】

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(その1)-8

背後からお尻を撫でられ、男の尖ったペニスの先端が私の肉の重ね目を微妙になぞる。後ろか
ら突かれ、挿入されるのは私としては感じやすいセックススタイルだ。事前に自分の穴に塗り
込んだゼリー状の粘液がぬるぬると気持ち悪い。ペニスの亀頭が秘裂を微妙につつくと、私は
嗚咽を洩らしながら悩ましく悶える。なぜか自然にからだが反応した。

背後から私の腰を抱え込んだ男の手にぐっと力が入ると、堅さを増したペニスの先端がぬるり
と私の秘部の割れ目をとらえ、伸び切ったものが陰唇を引き裂くように鋭く挿入された。
一瞬、私の肉襞が弛んだかと思うと、男のペニスはずぶりとより奥深く入ってくる。なぜか後
ろ手に縛られて挿入されるといつもと違って変に感じる。ハアハアという息づかいとともに男
の腰の動きが烈しくなる。

そのときだった。はい、そこまででいいよ。イチムラの声とともに、相手役の男はすばやく私
の中からペニスを抜くと手慣れた様子でゴムを付ける。そしてもう一度私の中に強く押し込む
のだった。わずか数秒の抜き差しの行為にも私の火照ったからだは醒めることはなかった。

…うっ、ううっ…うふーん…

特に強く感じているわけでもないけど、疼きが襞の表面を走り抜け、男のペニスが小刻みに襞
の粘膜を心地よく刺激する。男は腰をじわりじわりと押しつけ、演技とはいいながらも本気で
体を烈しく揺すりながら腰の蠕動を繰り返している。

私の背後で波打つ男のからだとともに陰部の襞を噛むように挿入されたペニスとしっとりとし
た垂袋が、ピチャピチャと卑猥な音をたてている。私の蕾の奥深く挿入された男のペニスは、
私の肉襞を抉り、淫猥な疼きを感じさせる。私にはそれが本物なのか演技なのかわからなかっ
た。肉襞を収縮させ彼の肉棒を食い締めると不思議な恍惚感がからだを包み込んでくる。


…あっ…ああっ…あぐっ…ああん…


零れるような喘ぎ声がでる。穴の奥の陰部の襞が粘りつくようにペニスに絡む。男のものは
細いのにとても堅かった。私がこれまで経験したことがない堅さだった。

…息子のものより、わしのものがはるかにいいだろう…義父役の男は台本どおりのセリフを
吐く。私は腰を悩ましくくねらせながら、薄く唇を開け、烈しくのけ反る。

…ああっ、いい、いいわ。お義父さま、もっと、もっと欲しいの…

演技とは言え、よくこんな声が出るものだと自分ながら感心する。イチムラが手にしたカメラ
が私の肌を舐めるように這っていく。

…あぐっーくくっ… 独りでに弛緩と収縮を繰り返していた私の中が、ふいにキュッと男のも
のを締めあげたとき、男は絶頂らしき悶え声をあげたのだった。



コンビニに時々買い物に来る看護婦さんの胸の名札から、私は彼女の病院を知ることができた。
バイトをしているコンビニから意外に近い場所にその病院はあった。「吹田カオル」くん…な
ぜか懐かしく甦ってくる記憶に背中を押されるように彼に会いたいと思い続けていた。

バイトが非番のとき、私はその病院に出かけた。大きな総合病院だった。私はフロントで看護
婦さんの名前を言うと七階のナースステーションを教えてもらった。そして七階にエレベータ
ーで昇ると彼女に会うことなく、各病室の患者さんの病室名札を眺めながら廊下を突き進み、
「吹田カオル」くんを探していく。そして一番奥の個室になった扉の名札の前で私は突然立ち
止まった。やっぱり吹田カオルくんだった。看護婦さんに私のAVを頼んだのは彼なのだ。
扉のすき間から部屋を覗いたが彼はベッドにはいなかった。廊下を通り過ぎた掃除のおばさん
にカオルくんのことを聞くと、診察中のため病室を不在にしているとのことだった。結局その
日はカオルくんの姿を見ることはなかった。




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