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漂泊SOUL セクサロイドの罠
【SF 官能小説】

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森山ナオト、ランカーとの遭遇-1

1 サキュバス

戦闘をしないで生きる権利を獲得するにはバトルアーマーと呼ばれる戦闘機に搭乗して、敵機を破壊して、生き残りながら、ポイントを貯めていくしかない。
そんな殺し合いを戦士(ファイター)たちは繰り返している世界で、反政府主義者の指導者の乗った飛行船に救助された者たちは、身体強化改造手術を受けて戻るか、その場で死ぬかの選択をさせられる。
保護区と呼ばれる城塞都市で生き残った戦士たちはつかの間の休日を与えられる。
保護区にはホテル、歓楽街。
神殿と呼ばれているバトルアーマー整備施設かある。
戦士たちは保護区から出撃すると、赤(ルージュ)か黒(ノワール)にチーム分けされて戦うことになる。
毎回、出撃のたびに同じ色のチームとは限らない。
同色のチームの機体を破壊してもポイントは加算されない。機体が機能停止しただけなら手動でアーマー装着を脱着して放棄。撤収後、保護区神殿で装備機体購入をすればいい。問題はそのまま機体の一部が破損して爆発してしまうと、搭乗員は致命的なダメージを受けることになる。
戦士たちの機体に強制アクセスして、ポイントを拝借するハッカーは盗賊(シーフ)と呼ばれている。
反政府主義者の技術者は僧侶(クレリック)の身体改造により、サイバースペースにアクセスする盗賊となるのである。
毎日、深夜0時に世界同時にポイント保持者は政府のメインシステムでポイント集計されてランキングが公表される。上位100人はランカーと呼ばれる。
(ふふっ、ポイントは半分は残しておいてあげる。気持ちよかったわ、じゃあね、ボウヤ)
ランカーが戦士とは限らない。ホテルの寝室で森山直人はそれを快感の記憶を刻まれて思い知らされた。
一晩で十二回の絶頂させられて、勃起しなくなるまで搾り取られた。
毎晩のように保護区を渡り歩いて、戦士の男たちを誘惑するサキュバスという通り名の女盗賊がいる。
ランカーの実名はランキングでは公表されず、登録されたナノマシンの型式番号の情報だけが公表される。
1位と2位との間に何機分のポイント差があるのか、搭乗員はどんな人物なのかは不明である。
サキュバスはランカーである。
ポイントの消費で機体を修理したり、ホテルで宿泊できる。金銭はこの世界には存在しない。ポイントはどの保護区でも共通である。
最後は背面騎上位でサキュバスは直人が気絶するまでやりまくって、翌朝には逃げ去っていた。
フェラチオで直人の射精した白濁を手のひらに吐き出すと、笑いながらローションのように直人の胸板や腹部に塗りつけていた。
「もう……許してく……れ」
「だめよ、ボウヤが勃たなくなるまで可愛がってあげる。イク時の顔は女の子みたいでたまらないわ……」
サキュバスは直人の体内に埋め込まれているナノマシンにハッキングしてポイントを盗み出す。架空の酒場の支払いやバトルアーマーの塗装などに消費したことにデータを改竄してポイントを削り取る。
サキュバスは直人のナノマシンの治癒機能を悪用して全神経に安静を命じる。性器以外は指先さえかろうじて絶頂時に反応して痙攣するだけだ。
「感じながら、ポイントを奪われて悔しい?」
サキュバスはそばに添い寝するように寝そべり、直人の性器を包み込んだ手で上下に激しく扱きまくった。
戦士は体内のナノマシンで戦場でも休憩することで、傷を治療できる。またバトルアーマーを自分の手足を動かすように操作連動できるのはナノマシンの性能である。
「くっ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「この調子ならまだまだ大丈夫ね」
まさに凄艶。サキュバスと呼ばれるのは、ポイントを根こそぎ奪っていくからだけではない。扇情的な女。
男盛りの戦士たちは陶然となり、虚ろになるまで搾り取られる。
路上や酒場で声をかけることもあるが、直人のように狙われることもある。部屋のロックを解除してサキュバスは容易に侵入して獲物を襲うのである。
上からサキュバスはかぶさるように抱きついて、唇を奪って舌を入れてくる。直人が顔をそむけてキスから逃れると、サキュバスは一瞬、驚いた表情をした。しかし、直人の体内のナノマシンの反応を確認すると、なぶるように愛撫を再開した。
「挿入れてあげる。もっと感じさせて」
サキュバスは乳房を自ら両手でつかんで指を食い込ませて揉みしだきながら、腰をくねらせる。
「……いいわ、んんっ、あっ、あぁっ、んあっ、まだ
イッちゃダメよっ、んっ、ああぁぁっ、あんっ!!」
直人は快楽に流されまいと、眉をしかめて目を閉じているが、サキュバスの膣内は濡れて、擦れるたびに直人の性器をキュッと締めつけてくる。
やがて、直人の我慢の限界が訪れた。炸裂するように快感が背筋を突き抜けて、射精の脈打ちが始まる。サキュバスは淫らな腰のうねりを止めた。直人の熱い迸りを奥で受け止めるように。
サキュバスは直人を跨いだまま立ち上がる。見せつけるように恥丘の小さな牝の裂け目を指先で開いて、艶やかな微笑を浮かべる。
裂け目が小刻みに震えて中から白濁したものが逆流して、直人の下腹部に垂れ落ちてくる。
「窒息したくなければ舐めるのよ」
直人の顔を内股で挟み込み、恥丘を押しつけるようにゆっくりと腰を下ろしていく。直人が息をしようとあがくと刺激があるのだろう。サキュバスが喘ぎ声を洩らして、腰をくねらせた。
「……んあっ、あぁ、いいわ……んっ、はぁ、はぁ、また濡れてきちゃう、はぁ、はぁ、はぁ、はぁん!!」
男性型のセクサロイドのようにサキュバスに使われながら、直人はナノマシンを誤作動させられて、再び勃起させられる。
傷の痛みの感覚を鈍らせ、戦いで肉体の限界を超えさせるためにエンドルフィンを出させて、ハイにさせる機能だけではなく、違法だが勃起と持続力を高めるナノマシンへの命令プログラムが、セキュリティを無視して直人を強引に勃起させている。
直人が初めて盗賊とランカーに遭遇したのは戦場ではない。ベットの上だった。


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