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花の咲くころ
【女性向け 官能小説】

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-5


ドキドキしながら駿ちゃんのお布団の中で待ってる。
駿ちゃんの匂いがする。
お布団も枕も。駿ちゃんの匂いがする。

間接照明だけの部屋はほんのりと明るくて
お風呂から出た駿ちゃんをぼんやりと照らしだした。

「花」

そう言いながらあたしの髪をひたいから優しくかき分けながら
「寝ちゃったの?」
と話しかけてくるけど
あたしは恥ずかしくて返事が出来なかった。

「今日はごめんね。買い物に行く約束だったのに、急に仕事が入って」
ん。分かってる。
あたしは心の中で答えた。
駿ちゃんはずっとあたしの髪を撫で続ける。
「夕飯もごめん。ちょうど野口も山田も出社してて。
主任試験の事。他の社員がいない時に話そうって新田部長が言ったんだ」
そうなんだ。お仕事だもんね。
「花は寂しかった?」
そう言いながらあたしの額にキスをした。
そのまま、瞼にキスをして。
ほほにキスをして。
唇にキスをした。

それまでやさしかったキスは急に激しくなって
舌であたしの唇をこじ開けて中に入ってきた。

あごを押さえられ
角度を変えながら舌をからめ捕られて駿ちゃんの唾液があたしの口内に入り込んできた。

「んぁ・・・」

思わず出た声に駿ちゃんが唇を離して

「花〜。寝た振りか?」

なんて耳元で耳たぶを噛みながら言った。

「だ。だってぇ」
「一緒に寝ようって言っただろ」
「寝るじゃん」
「場所の事じゃないよ。一緒に寝るって言うのは話したり
抱き合ったり、キスしたり。いちゃいちゃするんだよ」
「え!そんな変換機能あたしの脳内にないよ!」

「じゃぁ、花は俺にこんなことされるのいやだ?」




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