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花の咲くころ
【女性向け 官能小説】

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次の日、昨日の話通りに割と早く帰ってきた駿ちゃんと
昨日と同じようにシーンとした中で夕飯を食べていたら
ドンドンドンドンとドアをたたく音がした。

チャ・・チャイムじゃなくて?

そんな事を思っていたら
駿ちゃんがドアを開けに行く。

「花ぁぁ〜」

玄関からドサドサッと音がしたかと思ったら
夢ちゃんが駆けてきてあたしをホールドした。

「ゆ、ゆめちゃん」
「新作持ってきたよぉ〜」

夢ちゃんは若い女の子に人気のファッションブランドの営業をしている。
新作が出ると、あたしにいつも買ってくれる。
そんなにたくさんいいよ。っていつも言うのに、
社割だから。と言ってくれる。

どうやら手にたくさん持っていたから
チャイムが押せなかったらしい。

「エントランスはどうやって入ったんだよ?」

玄関に放り出された荷物を持って駿ちゃんが呆れた顔でリビングに来た。
「他の人が入る時に一緒に入ったのよ」
「コソ泥みたいだな。しっかし、凄い荷物だな」

そう言ったきり、あたしも駿ちゃんもなんとなく気まずい雰囲気に
夢ちゃんが気づいて
「何?この暗い雰囲気・・・」
と、眉間にしわを寄せた。

「あ。ううん。そんなことないよ」
あたしの必死のフォローもなぜか虚しく響いた。
そんなあたしたちを横目で見ながら
「あ〜ん。麻婆豆腐だぁ〜。私も食べたい〜」
と、夢ちゃんが言ったので
「夢の分はないよ」と
優越感にひたった顔で駿ちゃんが言う。

「いいですよ。家で食べますからっ」
と、夢ちゃんがフンと鼻をならせば
「夢が作るのか?食べられるのか?」
と、やっぱり優越感に浸った顔で駿ちゃんがフンとした。

「は?あんた、もしかして知らないの?」
と夢ちゃんが怪訝そうな顔でいえば
「何を?」
と駿ちゃんが怪訝そうな顔をする。



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