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カウントダウン
【女性向け 官能小説】

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-1


「古川さんって成田さんと本気で付き合っているんですか?」

ふと呼びとめられてきつい口調でそんな事を言われれば
この前、食堂のテーブルで研究の打ち合わせをしていた蒼くんに
くっついていた女の子だ。

なんて答えたらいいのか考えているうちに
私の答えが待てなかったらしい。

「古川さんなんて成田さんに遊ばれちゃえばいいのに」

中等部から同じメンバーでずっとエスカレーターで来た私は
温室育ちだと自覚はしていた。
おっとりした校風の中で
いじめもなく、仲間の大きな争いもなく
本当にのんびり大人になってきた。
あなたたち、社会に出られるのかしら。
親たちのそんなため息も聞き捨ててきたけれど。

面と向かってこんな風に罵倒されたのは初めてで。
いったいなんて答えたらいいのか分からなかった。

「え・・・」

本当にビックリして、それしか言えない私に
「成田さんって手当たり次第に女と寝てるの知ってます?」
蒼くんのプライベートをそんな風に
女の子から聞かされるとは思わなかった。

噂は聞いていたし、
いつも違う女の子と歩いていたから
想像はついていたけど。
ここまではっきり言われると、ショックだな。

「ちょっと可愛い女の子ならだれでもいいみたい」

うん。この子確かに可愛い。
そんな事を呑気に思っていたら
何も言わない私にさらに腹を立てたようで

「古川さんもそのうちの一人になるんですね」

と、クスクス笑う。


「そのうちの一人は君だよ。麻子ちゃん」






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