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淫魔の夜
【ホラー 官能小説】

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淫魔の夜-8

明け方窓の外の明かりが部屋の中を照らす頃、私は自分の部屋に戻りました。そしてひと寝してから、お部屋を掃除に伺いました。
「クララ、ありがとう。昨日はぐっすり眠れたよ。でも寝汗をかいたみたいだ。湯浴みして着替えなきゃ」
 湯浴みは私がお世話していたのですが1年ほど前からお坊ちゃまが自分でやると言い出して、最近はお湯の準備だけが私の役目になっていました。
「ねえ、クララ。また前みたいに洗ってくれるかな。でも、何が起きても驚かないでね」
 珍しくお坊ちゃまが甘えるようにそう仰ったので、私は息を弾ませて『はい』とお返事をしました。お坊ちゃまのお体を洗ってさしあげるのは1年ぶりだからでございます。でも気になるのはお坊ちゃまのお言葉です。一体何が起きるというのでございましょう。
 私は石鹸を泡立ててお坊ちゃまの体を隅々まで丁寧に洗い出しました。傷口だけは濡らさないように気をつけて手足も指の股までも丁寧に自分の指を入れて洗いました。
「ああ、とってもいい気持ちだよ。こうやって洗って欲しかったんだ」
 それじゃあ、何故1年前から断り続けたのですかと尋ねようとした時に、お坊ちゃまの股間に金色の陰毛が生えているのに気がつき、どきりとしました。ああ、そうか。お坊ちゃまはこのことを言ったのだ。私はこのことをお坊ちゃまが恥ずかしがらないようにしなければと思いました。
「お坊ちゃまはご立派な毛が生えていらっしゃいますね。もう大人になった証なのでございましょう。本当にご立派ですわ」
 そう言いながら私がお坊ちゃまの下腹近くを石鹸で洗っておりましたら、なんとお坊ちゃまのオチンチンが急に伸びて天に向かって立ち上がったのです。これには私は驚きました。私にはオチンチンがないので、こういう光景を見るのは初めてだからでございます。
「クララ、やっぱり驚いたね。大人になるとこういうことも起きるらしいんだ。僕はあいつのことを調べる時、一緒にこのことも調べたんだ」
 私は男性の生理については何も知らないので、大人の男がどうしてこうなるのか分かりませんでした。お坊ちゃまはまだ12才ですが、もう大人の体になりつつあるのだと分かりました。私自身もその頃大人の印が現れたのでございますから。
「やはり男の方も、ここから月に一回血が出るのでございますか?」
 私は恐る恐るお坊ちゃまに尋ねました。お坊ちゃまは無知な私を馬鹿にするどころか優しく首を振って教えて下さいました。
「ううん、違うんだよ、クララ。男の場合はここから子種が出るんだ。こんな風に固くなって寸法が伸びたのは、女の人の体の中に深く差し込んで子種を出すためなんだよ。どうやら僕のこの部分はクララに僕の子種を植え付けたいらしい。」
 私はびっくりして息が止まりました。それは勿体無いことですし、許されないことだからです。
「大丈夫、そんなことを本当にしてしまえば、大騒ぎになるよ。でも女の人と違って、勝手に子種は飛び出さないんだ。飛び出さないと頭がぼうっとしてきて心が狂いそうになって来る。子種を出したくて出したくて堪らなくなる。だから若い男の中には女の人に襲い掛かり無理矢理子種を植えつける人も出て来るんだ。」
 私もできるだけ自然に話を合わせるように致しました。
「私もよくそういう話を耳にしたことがございます。では子種を入れておいたらお坊ちゃまには宜しくないのですね。でも私に植え付ける訳にはもちろんいかない……どうするのですか? 良い家柄のお嬢様とご結婚なさるしかないのでは?」
 お坊ちゃまはそこで初めて口に手を当ててお笑いになりました。
「クララ、結婚するには僕は若すぎるよ。子種を植えつけるのじゃなくて捨てるだけで良いのさ。クララがここを洗ってくれれば自然に子種は飛び出てくるらしいよ。本当は自分でもできるけど、クララにやってほしいんだ。だって僕……クララのことが好きらしいから」
 私はお坊ちゃまの言葉を聞いて、顔が熱くなりました。きっと嬉しかったのだと思います。私は黙ってお坊ちゃまのオチンチンに泡を一杯つけて手で優しく洗い始めました。
「うん……うん……はあ……良い気持だよ。も……もう少し早く擦ってくれる?」
 次第にお坊ちゃまの眉間に皺が寄せられ口の端がひくひくと震えるように上がりました。
「苦しいのでございますか? アレックスお坊ちゃま」
「クララ、ああ……クララ、違うんだ。気持ちが良いんだ。クララ……好きだよ」
 私はまたしてもその言葉に顔がかーっと熱くなり、思わず手の動きを速めました。するとピューッと白い糊のようなものが飛び出て私の顔にもかかりました。何か青臭いような不思議な匂いがしました。お坊ちゃまは腰をカクンカクンさせて痙攣するようにして荒い息を何度もしてから大きく満足そうな溜息をつきました。
「ああ……とっても楽になった。クララ、ありがとう。またやっておくれ。好きな女性にやってもらうのが一番良いらしいんだ。」
 私は急いで顔を洗ってから、お坊ちゃまの体を拭き着替えをお手伝いいたしました。私はお坊ちゃまの体を隅々まで見たり触ったことで、とても満足している自分に気がつきました。いつでもお坊ちゃまの体を思い出すことができるからです。そして何故かその中でもお坊ちゃまのオチンチンの感触が手の中にいつまでも残っているようで、胸の奥に甘い痛みが起きました。
 


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