投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

LOVE AFFAIR
【アイドル/芸能人 官能小説】

LOVE AFFAIRの最初へ LOVE AFFAIR 70 LOVE AFFAIR 72 LOVE AFFAIRの最後へ

7.罪より先に与えられる罰は無い-6

「あはっ……。耳とちがって、首は弱いんだね」
「……何やってんのか、意味わかんないし」
 そう言ったが、くすぐったい……というより首筋を微妙な接触で毛先が這うと、背中の方までゾクッとした感覚が走る。
「そお? ……でもぉ、こうすると……」
 悠花が反応を示すラインを見極めた村本は、毛先の動きをそこに集中させた。
「んっ……」
「ほら、目閉じたらだめだよ? ……全然気持ち良くないはずだよね? なら目、開けてられるでしょぉ?」
 歯ブラシに誘われる感覚に、思わず目を閉じそうになると、注意深く見張っている目にすぐさま指摘された。
「そ、そうね……。いつまでこんなバカみたいなこと続けるの? ……ひゃっ」
 村本を睨みつけて悪態をつこうとしたら、急に逆側の首筋の、同じラインを攻められた。片側だけに集中していたところへ襲ってきたから、背中へ走る感覚はより強かった。
「ふふっ……、じゃ、次の場所を調べさせてもらおうかな」
 毛先が悠花の肌を撫でつつ、ゆっくり降りてくる。手を巡らせて、蛍光灯にラメが光る襟縁をなぞりながら、もう一方の手が仰向けに寝転んで乱れたショートジャケットの袷をつまみ、交互に左右へくつろげてきた。ボディラインにフィットしたトップスは、仰向けになってもその美しい形、艶かしい曲線を維持している。
「うおっ……!」
 それだけで村本は声を漏らしていた。両手を繋がれた官能的な姿。蠱惑的な膨らみが目の前に横たわっている。切り抜いて永久保存した水着特集の記事……、そこで瀬能悠花はオフショルダーのビキニ姿で溌剌と微笑み、その美貌のすぐ下では吸い込まれるような谷間を見せて、水着に包まれた麗しいバストを披露していた。
 そのバストが今、目の前にある――
 襟のラインを歯ブラシでなぞりながら、コンドームに向かって透明汁をトプトプと迸らせていた。
「……んっ」
 襟元をなぞる歯ブラシの感触にも、悠花の肢体は反応を示していた。自分でも信じられなかった。今までこのような形で、このような類の刺激を受けてこなかった。まさかこんなやり方で体にゾクゾクとした感覚が芽生えるとは自分自身想像すらしなかった。
(ダメ。絶対ガマンしなきゃ……)
 この感覚が発展しないように抑えこまなければ、どうにかなってしまいそうな恐ろしい予感があった。精神力で抑えこむために、瞳を閉じたかったが、それは禁じられている。しかもジャケットの前を開かれ、男の視姦の前にトップス一枚姿になった不安感は、両手の自由を奪われていることも相俟って尋常ではない勢いで悠花に襲いかかってきた。
 歯ブラシの先がゆっくりと、片側の側面、まるで悠花の肢体のラインを確認するかのように降りてくる。服の上からの感触にも関わらず、毛先は微妙な圧力で肌を刺激してきた。
(そこは通らないで……)
 バゼットに抱かれる時に、優しい手で撫でられると嬉しく、心地よくなる場所――脇腹から腰のライン。恋人の愛撫には愛があるが、歯ブラシの刺激には劣情しかない。しかし物理的な接触をそこに受けてしまったら、無反応で耐えうるだけの自信がなかった。
「あ……!」
 思わず小さく声が出てしまった。悠花の願いも虚しく、毛先はィークポイントの一つである脇腹から腰のラインを確実に捉えてきた。その瞬間、脚を閉じ合わせ、身をよじるように体を動かしてしまった。
「おっとぉ、悠花ちゃん。この辺、好きなんだね」
 村本は悠花がこれまでよりも強い反応を示したラインを、今度は細かい振動を挟みながらもう一度撫で下ろしてみた。
「……ひゃっ。……く、くすぐったい、んだけど……」
 奇妙な声が漏れてしまったのを取り繕おうと、男に言い返したが、身をよじるらずにはいられなかった。首筋どころではない、ゾワゾワッ、とした感覚が背中を何度も走る。


LOVE AFFAIRの最初へ LOVE AFFAIR 70 LOVE AFFAIR 72 LOVE AFFAIRの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前