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社会のゴミ
【その他 官能小説】

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社会のゴミ-1

 俺はこの世の中で自分の父親ほど軽蔑する人間はいない。全く人間のカスなんだ。幼い頃はいつも母親の涙を見ていた。母は優しい人だったが、父親がほかの女の人と一緒で家に帰って来ないと言っていた。
 そういうことは1度や2度ではなかった。俺は父と遊んだ記憶はない。なにかと酒を飲むと不機嫌になり、理由も分からず殴られたり蹴られたりした。それを止めに入った母親も同様に乱暴した。だから俺たち母子はいつも傷だらけだった。
 父親は家に金をいれることはなかった。ギャンブルで金を儲けて来たときも、母が生活費を入れてくれと頼むと、今度の儲けの為の元手にすると言って1円も寄越さなかった。だから母は働き出した。ところがあいつは、母がパートやバイトで稼いだ金もふんだくって行った。
 そういう母は病気で早くに死んだ。それを機に俺は家を出て自活することにした。だが父親は俺のアパートを捜し当て、勝手に合鍵を作って部屋から金を持ち出した。
 ある日突然押しかけて来た男達に父親の借金を払えと脅された。俺にはそんな父親はいないと言うと、棒のようなもので足を殴られた。膝関節がおかしくなり、俺はそれ以来杖をついて歩いている。
 この世の中には理不尽なことが多い。俺の父親はギャンブル狂でまともに働くということはしない。殆ど家にはいずに外をほっつき歩いている。結局俺は貯金から200万円下ろして父親の借金を払ってやった。
「その代わり、もう父でも息子でもないから、二度と会いに来ないでくれ」
 俺は父親にそういう風に縁切りを高らかに宣言した。わかったわかったとあいつは言っていたが、なんにもわかっていないと思う。分かるような人間なら最初からそんな馬鹿なことはしないだろう。
 当時俺は結婚していたが、その頃妻は子どもを連れて家を出て行った。
 その半年後あいつは派手な格好をして現れた。高そうなスーツに腕時計、ピカピカの革靴を履いてやって来たが、来た目的は金の無心だ。俺は黙って貯金通帳を目の前に置いた。
「全部使って良いよ」
「すまねえな。やっぱり持つべきものは息子とくらあ」
 通帳のページを開いてあいつはびっくりした。
「なんだこれは? はした金しか残ってねえじゃないか。300万はあったはずなのに誰が下ろしたんだ?」
 俺は言ってやった。あんたにくれてやったと思ってるって。
「俺は貰ってないぞ。貰った覚えはない」
 俺はあいつの目を睨んで言ってやった。
「残りの300万は、人間のカスが俺からとったんだ。つまりあんたと同類のゴミみたいな奴らだよ」
 キョトンとしているあいつに俺はわかるように説明してやった。S市の郊外を歩いているときに、若い女子高生くらいの女の子が声をかけて来た。見たところ足が不自由なようですね。このすぐ先に休む所があるからご案内しますと。
 俺は遠慮したんだが、親切に言ってくれてるようなんで、手を引かれながらちょっと歩いたんだ。もう閉鎖されたスナックのような所に裏口から入った途端スタンガンで気絶させられた。
 目がさめた俺が見たものは信じられない光景だった。俺の手足はプラスチックバンドで縛られ、下半身はむき出しにされていたんだ。そして俺のペニスを1人の女がしごいて勃起させていた。その後記念写真を撮られた。犯人はハイティーンの女5人組だった。
 そいつらは俺の足が悪いことを悪し様に嘲笑し、足が悪くても真中の足は元気なんだと馬鹿にした。
 そいつらは俺の財布の現金3万円ほど抜き取り、さらに銀行カードまで見つけていた。そしてそのカードの暗証番号を教えろと言った。教えなきゃ、このお前の携帯で取った恥ずかしい勃起写真をアドレス登録している全員に今この場で一斉送信してやる、と言った。
 


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