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カウントダウン
【女性向け 官能小説】

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なに、理不尽なこと言ってんのよ。
そう思ったけど、とにかく続きを聞いてみようと思った。

「責任って?」
「俺にもう一度、キスのドキドキとか
デートのワクワクとか体験させてくれない?」

はぁぁぁ?
何言ってんの?

「フリでいいんだよ。あ、でも真剣なフリね!
付き合っている間は、本気で付き合ってね」
はぁ・・・・
「それを卒業出来たら、俺、女の子と真剣に向き合うことが出来ると思うんだよね」
そうかぁぁ?
「蒼くんの女ったしは天性のものだと思うけど?」
「里香ちゃん。意外とひどい事言うね」

悲しそうにほほ笑んだ蒼くんもいい男だな。

「とにかく。高校生のカップルが体験するであろう初々しい事を全て、
トラウマの元凶の里香ちゃんと体験したら女の子に優しくなれる気がする」
トラウマの元凶って・・・
「俺に高校生の青春を返してよ」
何言ってんだ?

「やりたい事を全部、体験したら終わるわけ?」

何気なく言ったその言葉に蒼くんはビクンと反応した後
すぐにポーカーフェイスに戻った。

「1つ1つクリアしていくたびに
別れまでのカウントダウンを数えるよ」
「・・・・」
「永遠に続けと願う付き合いじゃない」
「・・・・・」
「始めからカウントダウンをしての付き合いだ」
「・・・・」
「ゼロになった時。俺たちはただの知り合いに戻るよ」

「分かった」


そうして、私たちは付き合い始めた。

別れまでのカウントダウンが―――始まった。






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