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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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幸せから一変…-6

静寂で尚且つ重い空気が漂う保健室、ベットで寝込む絆、そんな彼の横で座る私。
保健の先生は、用事があると部屋を出て、私は彼と二人きり。

「……、いやぁー今日のランニングきつかったわぁ、気温も高かったし」

そんな重たい空気を吹き飛ばす様に笑い飛ばし

「…大丈夫、なの?」
「勿論!僕ってば見栄張って頑張り過ぎちゃったか、これならもうちょっとペースを
落とせば良かったな」

この日のランニングで、彼はクラスの中でビリから10番目以上は行っていた
普段は、ビリより2,3番上と言うくらいなのに…

今だ、ニコニコとする絆、今回倒れたのは頑張り過ぎたと思っているようだが

私はふいにあの恐ろしい推理を思い出す

今回倒れたのはまさか…

「いくら運動音痴のアンタが、無理して普段より早く走ったからって、普通倒れるかな」

私は、ふいにホントの事が知りたくなり、いけないと解りつつも、質問をして見た

「たまたまだよ、良くあるしょ、日差しだって強かったし」

確かに辻褄は合っている、ダガどうも嫌な予感が止まらない。
追求すべきでは無いんだろうけど、やっぱり好きな人が悩んでいる事は知りたい!

「そういや、体育が始まる前辺りから、何かアンタふらふらしてなかった?」
「あぁ…いやそれは」

そうだ、やっぱり変だ。日差しとランニングで危うく惑わされる所だった
私は、この期に及び深刻な話を切り上げる。

「…もしかして、治って無かったの?例の心臓病…」
「!!」

激しく動揺する、これって…。信じない自分で言ったが信じないっ!
その言葉を聞き、しばらく黙り沈み…

「そんな、何言ってんのさ!治ったからこうして今もピンピンして」
「なら、小林先生に確認しようか?治ったの?って…」

小林先生とは、彼の馴染みのお医者さん、私も過去に一度だけ会った事があり、後は絆の
口から良くその名前が出てきて。

顔を歪ませ、ふいに私から目を逸らし

「何でだよ……」
「えっ?」
「何でそんな、意地悪な事を言うのさっ!」

涙目で、きつい口調で突然言い出してきて

「いや、そんな意地悪だ何て、私はただホントの事が知りたいのっ!君がこの前苦しそう
に、私に隠し事をしてたから…」

もはや躊躇いは一切消え、私はただただ有りのまま、真実を知りたい一心となり。

「だからさっきから言ってるだろうっ!?ちょっと無理に走り過ぎて倒れただけだって」
「嘘っ!ホントは病気が再発して、それで倒れたんだっ、前からそんな風な傾向があった
ものっ!」
「君は僕が元気じゃ、いけないって言うのかいっ!?」
「そんな訳無いでしょ?…私だってアンタが健全な体ならどんなにいい物か、でもそれに
目を瞑って避ける訳にはいかないでしょっ!?…。正直忘れようと思った事もあったその
方が、私にとってもアンタにとって良いと、でもアンタが思い悩み、今回こんな事が
起きて、みすみす無理し過ぎただけなんだー、って無視する訳にはいかないでしょっ!」

沈んだ顔が更に沈む彼。

「このままじゃ不安でしょうがないわ、仮に保健の先生が軽いただの熱中症だと告げても
それで納得何か行かない、何時か私の知らない所でふらっと倒れ運悪く道路に突っ込んだらって、思ったら…私、私…」
「杏…」

あぁ、何だか急に涙が溢れて来た。

「…治って、無いんでしょ?、私思ったの、心臓病何て重い病、そう簡単に完治出来る
訳無いって。それなのに治ったとか嘘をついたのは私を安心させたいからでしょ?」

「お願い、泣かないでくれっ、君に、そんな顔…似合わないよ」
「何よ、誰のせいだと思ってるのっ!?」

瞳の下で濡れる私の涙を、彼が指で拭き、私を落ち着かせようと強く抱きしめ

「…こうなる事を僕は恐れていた、だから僕は、僕は…」
「それって…」

絆は観念したかの様に、ゆっくりと真実を口にした。


次回、3話へ続く。






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